1棟の旧銭湯 ― 2025年に登録有形文化財

旧大學湯は、福岡県福岡市東区箱崎三丁目3296にある昭和時代の建造物で、2025年(令和7年)3月13日に登録有形文化財(建造物)となった。指定された文化財ではなく、登録された文化財である。

員数は1棟である。ふりがなの欄は、きゅうだいがくゆである。所有は一般社団法人DGYである。

構造は木造平屋建、鉄板葺、建築面積155平方メートルとされる。年代の欄は昭和前、西暦は1932年である。

登録が2025年で、ここまでで最も新しい

登録された年が、これまで扱ったどの物件よりあとになる。

登録年月日は2025年3月13日である。

旧頸城鉄道の2棟は2023年、原家住宅の4棟は2019年、城崎温泉ロープウェイの3棟は2017年である。

碌山美術館碌山館は2010年、古川家住宅の4棟は2007年だった。

本件はそれらより新しい。銭湯という建物が、近年になって文化財として扱われるようになったことになる。

文化庁は、旧学生街の歴史を伝える、と結ぶ。営業していた当時の姿がそのまま評価の対象になる。

外観が洋風で、中身が銭湯である

外から見た姿と、中の使われ方が別の系統に属する。

文化庁は、下見板張の外観洋風の銭湯で、と記す。下見板張は板を横に重ねて張る西洋由来の外壁である。

内部は、南に脱衣場、北に浴室を配する、とされる。日本の銭湯の作りになる。

碌山美術館碌山館では、美術館でありながらキリスト教会聖堂のイメージを反映した建築とされた。あちらは外観が別の種類の建物を思わせる。

本件は外壁の様式が洋風で、中の平面は銭湯である。外と中で系統が分かれることになる。

正面に大學湯の看板を掲げる、とも記される。名前が外に出ていることも記録に入る。

吹抜の上に、越屋根を設ける

浴室の上が抜けていて、その頂に小さな屋根が載る。

文化庁は、上部吹抜中央に越屋根を設ける、と記す。

越屋根は、大屋根の上にさらに小さく載せる屋根をいう。側面に開口を設け、湯気や煙を逃がす。

旧頸城鉄道機関庫では、南面に横長窓を連ね、高窓も設けて採光するとされた。あちらは光を入れるための窓である。

本件は湯気を抜くための屋根になる。浴室は湯を使うため、内にこもる蒸気を外へ出す必要がある。

屋根は切妻造平入の鉄板葺で、正面に半切妻造のポーチを付す、ともされる。前庭に南面して建つ。

見学

所在は福岡県福岡市東区箱崎三丁目3296で、所有は一般社団法人DGYである。

文化庁は、九州大学旧箱崎キャンパス西方にある旧銭湯、と記す。大学の旧キャンパスの近くにあたる。

建築面積155平方メートルで、木造の平屋建である。

名称に旧の一字が付く。銭湯としての営業は終わっていることになる。

法人が所有する建物であり、公開の有無や条件は所有者の定めによる。訪問前に確認したい。

Q&A

Q旧大學湯はいつ登録されましたか。
A2025年(令和7年)3月13日に登録有形文化財(建造物)となりました。指定ではなく登録で、員数は1棟です。
Qどのような建物ですか。
A文化庁は「下見板張の外観洋風の銭湯で」と記します。外壁は西洋由来の板張りで、内部は南に脱衣場、北に浴室を配します。
Q越屋根とは何ですか。
A大屋根の上にさらに小さく載せる屋根です。文化庁は「上部吹抜中央に越屋根を設ける」と記します。湯気を逃がすための作りです。
Q何が評価されているのですか。
A文化庁は「正面に大學湯の看板を掲げ、旧学生街の歴史を伝える」と結びます。学生街の歴史を伝える点になります。
Qどこにありますか。
A文化庁は「九州大学旧箱崎キャンパス西方にある旧銭湯」と記します。大学の旧キャンパスの近くにあたります。

基本情報

名称旧大學湯(きゅうだいがくゆ)/旧の一字が付き、銭湯としての営業は終わっている
所在地福岡県福岡市東区箱崎三丁目3296
指定区分登録有形文化財(建造物)/指定ではなく登録
指定年2025年(令和7年)3月13日 登録
員数1棟
寸法木造平屋建、鉄板葺、建築面積155平方メートル。前庭に南面する切妻造平入鉄板葺で、正面に半切妻造のポーチを付す。南に脱衣場、北に浴室を配し、上部吹抜中央に越屋根を設ける。外壁は下見板張。年代の欄は昭和前、西暦は1932年
所有者一般社団法人DGY
公開状況法人が所有する建物で、公開の有無や条件は所有者の定めによる

参考文献

文化遺産オンライン 旧大學湯
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/616260
文化庁 国指定文化財等データベース
https://kunishitei.bunka.go.jp/
福岡市
https://www.city.fukuoka.lg.jp/
福岡県 文化財
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/

最終更新日: 2026.09.16