こんぴらさんの石段を登り、讃岐うどんを打つ──香川の祈りと食を体験する旅

こんにちは、美香です。香川県といえば「うどん県」として有名ですが、もうひとつ忘れてはならないのが「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金刀比羅宮。今回は、この二つの香川文化を一日で体験できる旅をご案内します。石段を一歩ずつ登り、本宮で旅の安全を願い、そのあとは自分の手でうどんを打つ。体も心も満たされる、そんな一日になりますよ。

金刀比羅宮への参拝──石段785段の先にある祈りの場

こんぴらさんってどんなところ?

金刀比羅宮は、海上交通の守り神として古くから信仰を集めてきた神社です。参道入口から本宮まで785段、さらに奥社まで登ると1,368段という長い石段が続き、「一生に一度はこんぴら参り」と言われるほど、多くの人が訪れてきました。

石段の途中には、江戸時代から続く飴屋さんやお土産店が並び、地元の方々の「おもてなし」を感じられます。休憩しながらゆっくり登れるので、体力に自信がなくても大丈夫。急がず、自分のペースで進みましょう。

参拝の流れと見どころ

参道入口から大門まで(365段)

最初の365段は、両脇に灯籠や石碑が並び、歴史を感じる景色が続きます。途中、五人百姓と呼ばれる特別な許可を得た飴屋さんがあり、黄金色の「加美代飴(かみよあめ)」を販売しています。この飴は縁起物として人気があり、一口サイズで食べやすく、ほのかな甘さが疲れを癒してくれます。

大門から旭社、そして本宮へ(420段)

大門をくぐると、空気が少し変わります。木々に囲まれた静かな石段を登り、やがて立派な旭社が見えてきます。さらに本宮へ向かうと、眼下には讃岐平野と瀬戸内海が広がり、その美しさに思わず深呼吸。本宮に到着したら、心を込めてお参りしましょう。

参拝の際は、二礼二拍手一礼が基本です。手水舎で手と口を清め、本殿の前では静かに手を合わせます。

参拝のポイント

  • 服装: 歩きやすい靴とカジュアルな服装が基本。夏は帽子と飲み物を忘れずに。
  • 所要時間: 本宮まで往復で約1.5〜2時間。奥社まで行く場合はさらに1時間以上。
  • アクセス: JR琴平駅から徒歩約15分で参道入口に到着します。

石段を登りきったときの達成感と、本宮から見る景色は格別です。足腰は少し疲れますが、心が軽くなる不思議な感覚を味わえます。

讃岐うどん手打ち体験──粉から麺へ、職人技を学ぶ

本場のうどん文化に触れる

参拝を終えたら、次は香川のもうひとつの誇り、讃岐うどんの手打ち体験へ。琴平周辺や高松市内には、観光客向けのうどん手打ち教室がいくつかあります。事前予約をしておけば、英語対応可能な施設もあります。

私が訪れた工房では、地元のうどん職人さんが丁寧に教えてくれました。エプロンと三角巾を借りて、いざ開始。

手打ちうどんの工程

1. 粉と水を混ぜる

中力粉に塩水を加え、手でざっくりと混ぜます。この時点ではまだボロボロの状態。職人さんが「最初はこんな感じで大丈夫」と声をかけてくれるので安心です。

2. 足で踏む

生地をビニール袋に入れ、足で踏んでいきます。体重をかけて、リズミカルに踏むのがコツ。「よいしょ、よいしょ」と掛け声をかけながら踏むと、だんだん生地がまとまってきます。この足踏みが、讃岐うどん特有の強いコシを生むのです。

足の裏に伝わる生地の弾力が、だんだん変化していくのが面白い。最初は柔らかいのに、踏むほどに弾力が増していきます。

3. 延ばして切る

生地を麺棒で延ばし、厚さ3〜4mmほどの均一な厚みにします。そして、生地を折りたたみ、包丁でリズムよく切っていきます。トントントンという音が心地よく、まるで職人になった気分。

太さが揃わなくても大丈夫。「手打ちの良さは、そのばらつきも味のうち」と職人さんが笑って言ってくれました。

4. 茹でて試食

切った麺をその場で茹でて、できたてを試食します。茹で時間は10〜12分ほど。冷水で締めたうどんは、透明感があり、ツヤツヤと輝いています。

ひと口食べると、もっちりとした食感と、小麦の甘みが口いっぱいに広がります。自分で打った麺は、どんな名店のうどんよりも美味しく感じるから不思議です。

体験のポイント

  • 所要時間: 約1.5〜2時間
  • 料金: 2,000〜3,500円程度(施設により異なる)
  • 持ち物: 特になし。エプロンは貸してもらえます。
  • 英語対応: 事前に確認を。一部の施設では英語の説明書や通訳サポートあり。
  • 子ども参加: 小学生以上なら楽しめます。足踏みが特に人気。

うどん打ち体験の後は、自分で打った麺を持ち帰ることができる施設もあります。その日の夜、宿で食べるのも良い思い出になります。

香川の旅を締めくくる──食と祈りの記憶

こんぴらさんの石段を登り、汗をかきながら本宮でお参りする。そのあと、自分の手で粉から麺を作り、茹でたてを味わう。この二つの体験は、香川という土地の文化を体感できる、とても贅沢な旅でした。

石段を登る足取り、生地を踏む感触、茹で上がったうどんののど越し。五感で感じたすべてが、記憶として残ります。写真では伝わらない、体験したからこそ得られる温度と手触り。それが、この旅の一番の宝物です。

香川を訪れる際は、ぜひこの二つを体験してみてください。あなたの指先に、旅の続きが残りますように。


FAQ

Q1: こんぴらさんの石段は、体力に自信がなくても登れますか?

A: はい、自分のペースで登れば大丈夫です。途中に休憩スポットや茶店があるので、無理せずゆっくり進みましょう。本宮までは約1時間ほどで登れます。また、365段目まではかご(有料)で登ることも可能です。

Q2: うどん打ち体験は予約が必要ですか?

A: 多くの施設では事前予約が推奨されています。特に週末や観光シーズンは混雑するため、オンラインまたは電話での予約をおすすめします。英語対応の有無も予約時に確認しておくと安心です。

Q3: 持ち帰り用の麺は保存できますか?

A: 生麺は当日中に食べるのがおすすめです。冷蔵庫で保存すれば翌日まで持ちますが、風味とコシが落ちる前に早めに茹でてください。一部の施設では、乾麺に加工してくれるサービスもあります。

Q4: 小さな子どもと一緒に参加できますか?

A: うどん打ち体験は小学生以上が対象の施設が多いですが、家族向けプランを提供しているところもあります。足踏み工程は子どもに大人気です。こんぴらさんの石段は、幼児連れの場合はベビーカーが使えないため、抱っこ紐があると便利です。

Q5: 金刀比羅宮の参拝マナーで特に注意すべきことはありますか?

A: 手水舎での清めを忘れずに行い、本殿では静かに参拝しましょう。撮影は許可されていますが、フラッシュの使用や他の参拝者の迷惑になる行為は控えてください。服装は普段着で問題ありませんが、露出の多い服装は避けるのが無難です。


参考サイト

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