1棟の講堂兼学生会館 ― 2023年に登録有形文化財
国際基督教大学ディッフェンドルファー記念館は、東京都三鷹市大沢3丁目1500-1にある昭和時代の講堂兼学生会館で、2023年(令和5年)2月27日に登録有形文化財(建造物)となった。指定された文化財ではなく、登録された文化財である。
員数は1棟である。所有は学校法人国際基督教大学である。
構造は鉄筋コンクリート造地上3階地下1階建、建築面積1,175平方メートルとされる。年代の欄は昭和中、西暦は1958年である。設計はヴォーリズ建築事務所とされる。
北に講堂、中央に中庭をもつ正方形の平面
一つの建物のなかに、講堂と学生の集まる場とが収められている。
文化庁は、国際基督教大学の校地内中央西寄りに建つ、講堂兼学生会館、と記す。続けて、北にオーディトリアムを有し、中央に広い中庭を設けた正方形平面、とある。
オーディトリアムは講堂をいう。正方形の建物の北の辺に講堂を置き、真ん中を広い中庭として空ける。
所有者の国際基督教大学は、この建物を、日本で最初に構想された本格的な学生会館、と記す。
旧加藤家別荘では、1階に居間や撞球室が並び、滞在する人の過ごし方が部屋の並びに表れていた。
本件は、大勢が集まる講堂と、学生が日々使う部屋とを、中庭を囲む一つの正方形にまとめる。
広いガラス面と、初期のアルミサッシュ
窓の材料が、評価の言葉に挙げられている。
文化庁は、広いガラス面、水平感の強調、初期のアルミサッシュなど戦後モダニズム建築の特徴を備えた秀作、と結ぶ。
アルミサッシュは、アルミニウムで作った窓枠をいう。初期の、という言葉で、その材料が使われ始めたころのものであることが示される。
旧加藤家別荘は、木造で西の面を大きなガラス窓とし、木造モダニズムの先駆的な例とされた。
本件は鉄筋コンクリート造で、広いガラス面に新しい金属の窓枠を組み合わせる。
水平感の強調は、横に長く伸びる線を目立たせる意匠をいう。高さよりも横の広がりが強く見える。
二度の改修を、原設計者の後継者が行った
建てたあとの手の入れ方が、所有者の側から説明されている。
国際基督教大学は、耐震性の確保と機能の更新を目的とした2000年と2021年の2度の大規模改修は、いずれも原設計者の後継者たちによって当初建物の価値を失わないように注意深く行われた、と記す。
同じ大学は、設計過程で学生の意向を取り入れた点も評価された、と記す。
吉川家住宅の店舗は、近年の改装で正面が伝統的意匠に改められ、それが評価に含まれていた。
本件は、改修を設計した事務所の流れを汲む人々が手がけ、当初の姿を保つように直した点が示される。
所有者の発表では、登録されたのはディッフェンドルファー記念館の東棟とされる。
見学
所在は東京都三鷹市大沢3丁目1500-1で、国際基督教大学の校地内にある。
国際基督教大学は、一般の方の構内立入は原則禁止としている、と記す。取材などの希望は大学の広報窓口に事前に問い合わせることとされる。見学の条件は変わることがある。訪問前に確認したい。
同じ大学の泰山荘も、登録有形文化財になっている。
大学は、この建物がいまも講堂での催しや学生のクラブ活動などに使われ、D館と呼ばれている、と記す。
地上3階地下1階建で、建築面積は1,175平方メートルである。
Q&A
- ディッフェンドルファー記念館はいつ登録されましたか。
- 2023年(令和5年)2月27日に登録有形文化財(建造物)となりました。指定ではなく登録で、員数は1棟です。
- どのような建物ですか。
- 講堂兼学生会館で、北にオーディトリアムを有し、中央に広い中庭を設けた正方形平面です。
- 誰が設計したのですか。
- 設計はヴォーリズ建築事務所とされます。
- 何が評価されているのですか。
- 広いガラス面、水平感の強調、初期のアルミサッシュなど、戦後モダニズム建築の特徴を備えた秀作とされます。
- 見学できますか。
- 大学は一般の方の構内立入を原則禁止としています。訪問前に大学へ確認してください。
基本情報
| 名称 | 国際基督教大学ディッフェンドルファー記念館(こくさいきりすときょうだいがくでぃっふぇんどるふぁーきねんかん) |
|---|---|
| 所在地 | 東京都三鷹市大沢3丁目1500-1 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物)/指定ではなく登録 |
| 指定年 | 2023年(令和5年)2月27日 登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 鉄筋コンクリート造地上3階地下1階建、建築面積1,175平方メートル。北にオーディトリアム、中央に広い中庭を設けた正方形平面。設計はヴォーリズ建築事務所。年代の欄は昭和中、西暦は1958年 |
| 所有者 | 学校法人国際基督教大学 |
| 公開状況 | 大学は一般の方の構内立入を原則禁止としている |
参考文献
- 文化遺産オンライン 国際基督教大学ディッフェンドルファー記念館
- https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/587676
- 国際基督教大学 ディッフェンドルファー記念館(東棟)が国の登録有形文化財へ
- https://www.icu.ac.jp/news/2211181700.html
- 文化庁 国指定文化財等データベース
- https://kunishitei.bunka.go.jp/
- 三鷹市
- https://www.city.mitaka.lg.jp/
最終更新日: 2026.09.24