1棟の主屋 ― 2008年に登録有形文化財

旧門脇家住宅主屋は、高知県高岡郡四万十町大正、32-1にある明治時代の民家で、2008年(平成20年)3月7日に登録有形文化財(建造物)となった。指定された文化財ではなく、登録された文化財である。

員数は1棟である。ふりがなの欄は、きゅうかどわきけじゅうたくしゅおくである。所有は四万十町である。

構造は木造平屋建、茅葺、建築面積62平方メートルとされる。年代の欄は明治、西暦は1875年で、1990年に移築されている。

山あいの集落から、移されてきた

いまの場所は、建てられた場所ではない。

文化庁は、南面する入母屋造茅葺の民家で、もとは山間の下津井集落に所在、と記す。

1875年に建てられ、1990年に移築された。建ててから115年後に、山あいの集落を離れたことになる。登録はその18年後である。

名称の旧は、門脇家の住まいであったことを示し、いまの所有は四万十町である。

旧山中家住宅主屋は、寄贈されて市の公園に移された。谷豊家住宅の離れは、よその家の主屋が移されて離れになった。

本件は、山間の集落の主屋が、町の所有となって別の場所に移される。移った先でも主屋の名のまま記録される。

間取りが、右と中と左の三つに分かれる

建物の長い方向が、大きく三つの区画に割られている。

文化庁は、桁行5間梁間3間半規模で、桁行に大きく3分し、トコ付の10畳間を右手に、中央に2畳と3畳を前後に配し、左手を入口土間と囲炉裏間とする、と記す。

トコは床の間をいう。右に床の間のある広い座敷、中央に小さな二つの部屋、左に土間と囲炉裏のある間が並ぶ。

中央の二部屋は2畳と3畳で、右の10畳間に比べてごく小さい。

赤木家住宅主屋は、1階を六間取とし、2階と3階にも部屋をもっていた。

本件は平屋で、客を迎える間、小部屋、火を囲む間が横一列に並ぶ。

この地域の山村民家の特色を備える

評価が、この土地の型にかなっていることで述べられる。

文化庁は、当地域における山村民家の特色を備える民家である、と結ぶ。

重田家住宅主屋は、四方蓋農家の好例とされた。あちらも型で評価される。

本件は、特定の型の名ではなく、当地域の山村民家という範囲で示される。

建築面積62平方メートルの茅葺の平屋である。赤木家住宅主屋の278平方メートルに比べて、4分の1に満たない。

山あいの暮らしに合った小さな主屋が、その地域の特色を伝えるものとして登録されたことになる。

見学

所在は高知県高岡郡四万十町大正、32-1で、所有は四万十町である。

南面する入母屋造の茅葺屋根で、桁行5間梁間3間半の規模とされる。

門脇家住宅の名をもつ文化財は、鳥取県などにもあるが、それらは別の物件である。

町が所有する建物であり、公開の有無や条件は所有者の定めによる。訪問前に確認したい。

もとの所在地は、山間の下津井集落とされる。

Q&A

Q旧門脇家住宅主屋はいつ登録されましたか。
A2008年(平成20年)3月7日に登録有形文化財(建造物)となりました。指定ではなく登録で、員数は1棟です。
Qもとはどこにあったのですか。
A文化庁は「もとは山間の下津井集落に所在」と記します。1875年に建てられ、1990年に移築されました。
Qどのような間取りですか。
A桁行を大きく3分し、右手にトコ付の10畳間、中央に2畳と3畳を前後に、左手に入口土間と囲炉裏間を置きます。
Q何が評価されているのですか。
A文化庁は「当地域における山村民家の特色を備える民家」と結びます。
Qどのくらいの大きさですか。
A桁行5間梁間3間半、建築面積62平方メートルの茅葺の平屋です。

基本情報

名称旧門脇家住宅主屋(きゅうかどわきけじゅうたくしゅおく)
所在地高知県高岡郡四万十町大正、32-1
指定区分登録有形文化財(建造物・住居建築)/指定ではなく登録
指定年2008年(平成20年)3月7日 登録
員数1棟
寸法木造平屋建、茅葺、建築面積62平方メートル。南面する入母屋造で、桁行5間梁間3間半。右手にトコ付の10畳間、中央に2畳と3畳、左手に入口土間と囲炉裏間。年代の欄は明治、西暦は1875年、1990年に移築
所有者四万十町
公開状況町が所有し、公開の有無や条件は所有者の定めによる

参考文献

文化遺産オンライン 旧門脇家住宅主屋
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/153555
文化庁 国指定文化財等データベース
https://kunishitei.bunka.go.jp/
四万十町
https://www.town.shimanto.lg.jp/
高知県 文化財
https://www.pref.kochi.lg.jp/

最終更新日: 2026.09.22