3,745点の用具 ― 1995年に国の指定

留萌のニシン漁撈(旧佐賀家漁場)用具は、北海道留萌市礼受町13番地にある用具で、1995年(平成7年)12月26日に国の指定を受けた。区分は重要有形民俗文化財である。

員数は3,745点である。所有は留萌市である。

内訳は、網及び網関係用具1,059点、船及び船関係用具340点、沖揚げ・加工関係用具1,486点、修理関係用具307点、施設・経営関係用具553点とされる。

来なかった漁のために、整えられた一式である

使われるはずだった年が、ついに来なかった。

文化庁は、北海道のニシン漁は昭和30年(1955年)の留萌での317石、北海道全道での36,314石の漁獲を最後に終焉を迎えた、と記す。

続けて、留萌では昭和31年(1956年)・32年(1957年)にも細々と漁を行っており、翌33年のニシン来遊に備えて整えていた漁撈用具一式が本資料である、とある。

1958年の漁のために揃えられた道具が、そのまま残ったことになる。ニシンは来なかった。

旧頸城鉄道機関庫では、扉が失われアーチ形の枠だけが残るとされた。あちらは使われたのちに失われる。

本件は、使われないまま残った。当時の用具類がそのまま残った貴重な資料である、と結ばれる。

員数が、点数で数えられる

数え方が、棟でも基でもない。

員数は3,745点である。用具の一点ずつを数えた合計になる。

建造物では棟を数える。薬師沢石張水路工は1所、二塚古墳は1基だった。

本件は道具の集まりであり、点で数えられる。これまで扱ったなかで最も大きい員数になる。

しかも五つに分けて内訳が示される。網、船、沖揚げ・加工、修理、施設・経営の五分類である。

最も多いのは沖揚げ・加工関係用具の1,486点、最も少ないのは修理関係用具の307点になる。

同じ漁場が、用具と史跡で二重に指定されている

一つの場所が、別々の区分で二度指定を受けている。

本件は用具に対する重要有形民俗文化財で、1995年12月26日の指定である。

同じ場所の旧留萌佐賀家漁場は史跡で、1997年3月11日の指定である。管理団体は留萌市で、2005年3月15日に定められている。

道具が先に、場所が後に指定されたことになる。二年の差がある。

オキチモズク発生地では、同じ生物の三つの産地が別々に指定されていた。あちらは離れた三県である。

本件は同じ場所が、中身と器で分けて指定されている。

見学

所在は北海道留萌市礼受町13番地で、所有は留萌市である。

文化庁は、留萌市は北海道の日本海岸の中程に位置する、主幹産業は水産加工業で、往時はニシン漁で栄え、現在も数の子生産が全国の半分以上を占める、と記す。

佐賀家が留萌での漁場経営に参加したのは1844年である。陸奥国南部田名部領内の下風呂村に在住し、代々漁業・海運業を営んでいた、とされる。

屋号はカクダイである。松前の田中藤左衛門の屋号であり、場所請負制下での漁場経営には松前の人別であることが必要だった、と説明される。

用具は市が所有しており、公開の有無や時間は所有者の定めによる。訪問前に確認したい。

Q&A

Q留萌のニシン漁撈用具はいつ指定されましたか。
A1995年(平成7年)12月26日に国の指定を受けました。区分は重要有形民俗文化財で、員数は3,745点です。
Qなぜ指定されたのですか。
A文化庁は「翌33年のニシン来遊に備えて整えていた漁撈用具一式が本資料であり、当時の用具類がそのまま残った貴重な資料である」と記します。
Qどのような内訳ですか。
A網及び網関係用具1,059点、船及び船関係用具340点、沖揚げ・加工関係用具1,486点、修理関係用具307点、施設・経営関係用具553点です。
Qニシン漁はいつ終わったのですか。
A文化庁は「昭和30年(1955年)の留萌での317石、北海道全道での36,314石の漁獲を最後に終焉を迎えた」と記します。
Q漁場そのものも指定されていますか。
Aされています。旧留萌佐賀家漁場が1997年3月11日に史跡として指定されました。用具が先、場所が後になります。

基本情報

名称留萌のニシン漁撈(旧佐賀家漁場)用具(るもいのにしんぎょろう(きゅうさがけぎょば)ようぐ)
所在地北海道留萌市礼受町13番地
指定区分重要有形民俗文化財/建造物ではなく生活や生業に用いる道具としての指定/同じ場所の旧留萌佐賀家漁場は史跡として別に指定
指定年1995年(平成7年)12月26日 指定
員数3,745点。網及び網関係用具1,059点、船及び船関係用具340点、沖揚げ・加工関係用具1,486点、修理関係用具307点、施設・経営関係用具553点
寸法個々の用具の寸法は記録にない。1958年のニシン来遊に備えて整えていた漁撈用具一式で、当時の用具類がそのまま残る
所有者留萌市
公開状況市が所有しており、公開の有無や時間は所有者の定めによる

参考文献

文化遺産オンライン 留萌のニシン漁撈(旧佐賀家漁場)用具
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/160691
文化遺産オンライン 旧留萌佐賀家漁場
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/200906
文化庁 国指定文化財等データベース
https://kunishitei.bunka.go.jp/
留萌市
https://www.e-rumoi.jp/

最終更新日: 2026.09.16