3棟の町家 ― 2001年に重要文化財

旧小西家住宅は、大阪府大阪市中央区道修町一丁目6番9号にある明治時代の建造物で、2001年(平成13年)6月15日に重要文化財に指定された。国宝ではなく、重要文化財としての指定である。所有はコニシ株式会社である。

指定されたのは主屋、衣装蔵、二階蔵の3棟である。いずれも1棟として数えられる。

文化庁は、小西家は、初代儀助が安政三年(1856年)に京都より大阪道修町に出て、小西屋の屋号で薬種業を創業したことに始まる商家である、と記す。

ふりがなに「旧」が入っていない

名称と読みが、一字ぶん食い違っている。

名称は旧小西家住宅である。一方、ふりがなの欄はこにしけじゅうたくとされる。

旧の字が読みに反映されていない。名称のほうにはあり、ふりがなのほうにはない。

樗谿神社では、文化財の名称と所有者名が食い違っていた。あちらは二つの欄のあいだである。

本件は名称の欄とふりがなの欄という、対になるべき二つの欄で食い違っている。

旧が付くのは、住まいとしては使われていないことを示す。現在は史料館として使われている。

建物だけでなく、宅地も保存の対象になる

守る範囲が、建物の外にまで及ぶ。

文化庁は、主屋のほか土蔵等も残り明治末期の大店の屋敷構全体をよく留めており、奥庭を含む宅地も、併せて保存を図る、と結ぶ。

奥庭を含む宅地も、とある。建物のほかに土地そのものが挙げられている。

神戸女学院では、台地の地勢や豊かな自然との調和をふまえたキャンパス計画が評価に含まれていた。あちらは配置の考え方である。

八ツ沢発電所施設では、約14キロメートルの範囲に構造物が並ぶことが規模として述べられた。

本件は、庭を含む敷地そのものを併せて保存すると述べている。屋敷構全体という語が使われている点にそれが表れている。

主屋と衣装蔵で、9年の開きがある

三棟の建てられた年が揃わない。

主屋は、二代目儀助が明治33年から3年の歳月をかけて建設したと伝える、とされる。1900年に始めて1903年に完成したことになる。

年代の欄も、主屋と二階蔵はいずれも明治/1903頃である。

一方、衣装蔵は明治45年の上棟で、三階建の土蔵造である、とされる。明治45年は1912年である。

主屋から9年遅れている。時代の欄はいずれも明治で揃うが、年が離れている。

石谷家住宅では、主屋が昭和、蔵が大正と時代の区分そのものが分かれていた。本件は同じ明治のなかで年が離れている。二階蔵は主屋と同時期の建設と考えられる、とされ、こちらは揃っている。

見学

所在は大阪府大阪市中央区道修町一丁目6番9号で、所有はコニシ株式会社である。

八ツ沢発電所施設は電力会社、ニッカウヰスキー余市蒸溜所施設は酒類の会社が所有していた。本件は接着剤で知られる会社である。

いずれも創業や事業に関わる建物が、会社の所有のまま文化財になっている。

構造も記される。道修町通に南面して建つ主屋は、店舗の表屋と奥の居室部からなる表屋造の町家である、とある。木造、建築面積462.4平方メートル、二階建、桟瓦葺である。

二階蔵は土蔵造、建築面積52.1平方メートル、二階建、本瓦葺である。評価は、薬品関連の商家が軒を連ねた大阪道修町でも、ひときわ大規模な商家であり、近代大阪の町家を集大成した和風建築である、とされる。史料館として使われており、見学については所有者の定めによる。訪問前に確認したい。

Q&A

Q旧小西家住宅はいつ指定されましたか。
A2001年(平成13年)6月15日に重要文化財へ指定されました。国宝ではなく重要文化財で、主屋・衣装蔵・二階蔵の3棟が対象です。
Q名称とふりがなが違うのはなぜですか。
A名称は「旧小西家住宅」ですが、ふりがなの欄は「こにしけじゅうたく」で、旧の字が読みに反映されていません。
Q建物以外も保存の対象ですか。
Aはい。文化庁は「奥庭を含む宅地も、併せて保存を図る」と記します。庭を含む敷地そのものが挙げられています。
Qいつ建てられたのですか。
A主屋は明治33年から3年かけて建設され、年代の欄は1903年頃です。衣装蔵は明治45年(1912年)の上棟で、9年の開きがあります。
Q誰が所有しているのですか。
Aコニシ株式会社です。小西家は安政三年(1856年)に薬種業を創業した商家で、その建物が会社の所有のまま文化財になっています。

基本情報

名称旧小西家住宅(こにしけじゅうたく)/ふりがなに旧の字が入っていない
所在地大阪府大阪市中央区道修町1丁目6番9号
指定区分重要文化財(建造物・住居建築)/国宝ではない
指定年2001年(平成13年)6月15日 重要文化財
員数主屋・衣装蔵・二階蔵の3棟
寸法主屋は木造、建築面積462.4平方メートル、2階建、桟瓦葺で、店舗の表屋と奥の居室部からなる表屋造の町家。二階蔵は土蔵造、建築面積52.1平方メートル、2階建、本瓦葺。衣装蔵は3階建の土蔵造で明治45年(1912年)の上棟。年代の欄は主屋と二階蔵がいずれも1903年頃
所有者コニシ株式会社
公開状況史料館として使われており、見学は所有者の定めによる

参考文献

文化遺産オンライン 旧小西家住宅 主屋
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/176942
文化遺産オンライン 旧小西家住宅 二階蔵
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/124514
旧小西家住宅史料館
https://www.bond.co.jp/konishishiryoukan/
文化庁 国指定文化財等データベース
https://kunishitei.bunka.go.jp/

最終更新日: 2026.09.06

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