福井・永平寺で心を磨く禅ステイ~名湯あわら温泉で癒やされる北陸の旅

こんにちは、松永花です。今回は福井県で体験できる、心がすっと軽くなる旅をご紹介します。曹洞宗大本山・永平寺での静かな禅体験と、芦原温泉でのあたたかなおもてなし。日常から少し離れて、自分と向き合う時間を過ごしてみませんか?

永平寺って、どんな場所?

永平寺は1244年に道元禅師によって開かれた曹洞宗の修行道場です。福井市から車で約30分、山深い場所に位置し、樹齢数百年の杉木立に囲まれた境内には七堂伽藍が連なっています。

初めて訪れたとき、山門をくぐった瞬間の空気の変化に驚きました。ひんやりとした清らかな空気と、どこか遠くから聞こえる読経の声。普段の慌ただしさが、すっと遠くへ消えていく感覚です。

境内は回廊で結ばれていて、法堂や仏殿など歴史的建築を巡りながら、修行僧の方々が実際に生活している様子を感じることができます。廊下をそっと歩くと、磨き込まれた床の艶、整然と並ぶ下駄、静かに開け閉めされる障子……すべてに禅の精神が宿っています。

禅体験プログラムで心を整える

永平寺では一般参拝だけでなく、希望すれば朝のお勤めや写経などの短期体験プログラムに参加できます。私がおすすめするのは、早朝の坐禅体験です。

坐禅体験の流れ

朝5時頃から始まる朝課(ちょうか)に参加すると、まだ薄暗い堂内で、修行僧の方々とともに坐禅を組みます。最初は足のしびれや雑念が気になるかもしれませんが、そんな自分をそのまま受け入れることも禅の学びです。

係の方が丁寧に坐り方や呼吸法を教えてくれるので、初めての方も安心です。無理に「無心」になろうとせず、ただ呼吸に意識を向けてみてください。20分ほどの坐禅が終わる頃には、不思議と頭の中がクリアになっているのを感じるはずです。

写経で集中力を高める

写経は般若心経などの経典を一字一字丁寧に書き写す修行です。筆を握り、墨の香りに包まれながら文字を書く時間は、デジタルに囲まれた日常を忘れさせてくれます。

一文字ずつ丁寧に向き合うことで、自然と呼吸が整い、心が落ち着いてきます。書き終えた写経は奉納することもできますし、お守りとして持ち帰ることもできます。

参拝時のマナーと服装について

永平寺は修行道場ですので、いくつか守っていただきたいマナーがあります。

服装のポイント:

  • 肌の露出が少ない服装を選びましょう(膝丈以上のパンツやスカート、肩が隠れるトップス)
  • 靴を脱いで上がる場所が多いので、脱ぎ履きしやすい靴がおすすめ
  • 冬は境内がとても冷えるので、重ね着できる服装を

境内でのマナー:

  • 仏像、経典、仏具には触れないでください。また、足を向けて座ることも避けましょう
  • 写真撮影は指定された場所のみで、フラッシュは使用禁止です
  • 大きな声での会話は控えめに
  • 修行僧の方々の妨げにならないよう、指定された参拝路を歩きましょう
  • 堂内では携帯電話の電源をオフに

あわら温泉で心も体もほぐす

永平寺で心を整えた後は、福井県随一の温泉地・あわら温泉へ移動しましょう。永平寺から車で約40分ほどの距離です。

あわら温泉は明治16年開湯の歴史ある温泉地。豊富な湯量と、肌にやさしい弱アルカリ性の泉質が自慢です。湯上がりの肌がすべすべになると評判で、「美肌の湯」としても知られています。

温泉街の楽しみ方

温泉街には大小さまざまな旅館が軒を連ね、それぞれに個性的な魅力があります。

最上級の旅館: 露天風呂付き客室で、プライベートな時間を満喫。冬季限定で提供される越前ガニのフルコース料理は、まさに福井の海の幸の結晶です。甘く繊細な身の味わいと、濃厚なカニ味噌の風味に、思わず声が出てしまいます。

和モダン旅館: 中価格帯の宿では、館内の複数のお風呂を巡る「湯めぐり」が楽しめます。露天風呂、檜風呂、岩風呂と、それぞれ趣の異なるお風呂でリラックス。食後には地酒バーで福井の銘酒を味わいながら、他の宿泊客やスタッフとの会話も楽しめます。

素朴な温泉宿: リーズナブルな価格帯でも、女将さん手作りの心のこもった料理と、アットホームな雰囲気が魅力。地元の食材を使った家庭的な味わいに、心がほっこりと温まります。

芸妓文化に触れる特別な夜

一部の旅館では、夕食時に芸妓さんによる三味線や越前おおい唄の披露を楽しめます。湯けむり漂う温泉街で受け継がれてきた伝統芸能は、視覚と聴覚で味わう贅沢な時間です。

芸妓さんの優雅な所作と、三味線の音色が織りなす空間は、まさに日本の「おもてなし」の真髄。料理をゆっくり味わいながら、伝統文化の深さに触れることができます。

事前予約が必要な場合が多いので、希望される場合は宿泊予約時に確認してみてください。

禅と温泉、理想的な旅のタイムライン

私がおすすめする2泊3日のプランをご紹介します。

1日目:

  • 午後: 福井駅到着、永平寺へ移動
  • 15:00頃: 永平寺参拝(所要時間1.5〜2時間)
  • 17:00頃: あわら温泉の宿にチェックイン
  • 18:00頃: 夕食、温泉でゆっくり

2日目:

  • 早朝5:00頃: 永平寺の朝課体験(希望者)
  • 9:00頃: 写経体験または境内散策
  • 12:00頃: 福井市内で昼食
  • 午後: 東尋坊や三国湊など周辺観光
  • 夕方: 宿に戻り温泉三昧
  • 夜: 芸妓さんの演芸鑑賞(オプション)

3日目:

  • 朝: 朝風呂と朝食
  • 10:00頃: チェックアウト
  • 午前: 芦原温泉駅周辺の散策、お土産購入
  • 昼: 福井駅へ移動し帰路へ

季節ごとの魅力

春(3月〜5月): 新緑が美しく、永平寺の境内が若葉に包まれます。桜の季節には温泉街も華やかに。

夏(6月〜8月): 深い緑と涼やかな風が心地よい季節。朝の坐禅は特に爽やかです。

秋(9月〜11月): 紅葉シーズンは永平寺が最も美しい時期。11月中旬が見頃です。

冬(12月〜2月): 雪景色の永平寺は水墨画のよう。越前ガニが解禁され、温泉宿の料理が最も豪華になります。

持ち物チェックリスト

必須アイテム:

  • 動きやすく、脱ぎ履きしやすい靴
  • 肩と膝が隠れる服装
  • 厚手の靴下(冬季の永平寺は足元が冷えます)
  • カメラ(境内の撮影可能エリア確認を)

あると便利:

  • 小さなリュックまたはショルダーバッグ
  • 御朱印帳(永平寺でいただけます)
  • 筆記用具(写経体験用、貸出もあり)
  • 温泉用のタオル(宿に用意されていますが、マイタオル派の方は)

アクセス情報

公共交通機関:

  • JR福井駅から永平寺まで: 路線バスで約30分
  • 永平寺からあわら温泉まで: バスと電車で約1時間

車:

  • 福井北ICから永平寺まで: 約15分
  • 永平寺からあわら温泉まで: 約40分

永平寺とあわら温泉を結ぶ直通バスはないので、車でのアクセスがスムーズです。レンタカーの利用もおすすめします。

予約時のポイント

永平寺の体験プログラム:

  • 一般参拝は予約不要(拝観料500円)
  • 朝課や写経などの体験は事前申し込みが必要な場合があるので、公式サイトで確認を

あわら温泉の宿:

  • 越前ガニシーズン(11月〜3月)は早めの予約を
  • 芸妓さんの手配は2週間前までに
  • アレルギーや食事の好みは予約時に伝えておくとスムーズ
  • 英語対応可能な宿も増えているので、必要な場合は事前確認を

雨の日の楽しみ方

雨の永平寺も風情があります。しっとりと濡れた石畳や、雨音を聞きながらの坐禅は、晴れの日とはまた違った趣があります。

温泉宿では、雨の日こそじっくりとお風呂を楽しむチャンス。読書や昼寝、館内のリラクゼーション施設でのんびり過ごすのもおすすめです。

まとめ

永平寺での禅体験とあわら温泉での癒やしは、心と体の両方をリセットしてくれる旅です。静寂の中で自分と向き合い、温泉とおいしい料理で体をいたわる。忙しい毎日の中で忘れがちな「自分を大切にする時間」を、ぜひ福井で見つけてください。

禅の教えは難しく考える必要はありません。ただそこにいて、呼吸をして、今この瞬間を感じること。それだけで十分なのです。あわら温泉の温かなお湯に浸かりながら、「ああ、いい旅だったな」と感じられる瞬間がきっと訪れるはずです。

皆さまの旅が、心に残る素敵なものになりますように。

FAQ

Q1: 永平寺の参拝に予約は必要ですか?

A: 一般参拝は予約不要で、午前8時30分から午後5時まで自由に参拝できます(拝観料500円)。ただし、朝課や写経などの特別な体験プログラムに参加したい場合は、事前申し込みが必要です。永平寺の公式サイトまたは電話で確認・予約してください。団体で訪れる場合も事前連絡をおすすめします。

Q2: 子ども連れでも永平寺やあわら温泉を楽しめますか?

A: もちろん楽しめます! ただし、永平寺は修行道場ですので、お子さまには静かに参拝することをお願いしています。階段や段差も多いので、小さなお子さまは抱っこ紐やベビーカー(一部使用不可エリアあり)の準備を。あわら温泉の旅館では、お子さま向けの料理や浴衣を用意してくれるところも多いです。予約時に年齢を伝えておくと、スムーズに対応してもらえます。

Q3: 越前ガニのシーズンはいつですか? 料金はどのくらい?

A: 越前ガニの漁期は11月上旬から3月下旬までです。最も美味しいのは12月から2月と言われています。料金は宿やプランによって大きく異なりますが、フルコースで一人3万円から5万円程度が相場です。高価ですが、その価値は十分にあります! カニ以外の海鮮料理も美味しいので、予算に応じて選んでくださいね。

Q4: 英語が話せるスタッフはいますか?

A: あわら温泉の大型旅館では英語対応可能なスタッフがいる宿も増えています。ただし、小規模な旅館では日本語のみの場合も。予約時に英語対応の可否を確認することをおすすめします。永平寺でも英語のパンフレットや案内表示がありますし、係の方も身振り手振りで親切に教えてくれるので、基本的な観光は問題なく楽しめます。

Q5: 一人旅でも宿泊できますか?

A: はい、一人旅も歓迎です! あわら温泉では一人旅プランを用意している宿も増えています。ただし週末や繁忙期は一人では予約が難しい場合もあるので、平日の利用がおすすめです。一人用の個室食事処がある宿や、バーで他の宿泊客と交流できる宿もあります。禅体験と温泉の組み合わせは、一人でじっくり自分と向き合いたい方にぴったりの旅です。

参考サイト

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