国宝
National Treasures都道府県、時代、種類別に日本の国宝を閲覧できます。寺院、神社、城、美術館での見どころを分かりやすく解説し、地図や旅行のヒントもご紹介します。
教行信証〈親鸞筆/(坂東本)〉は、東本願寺(真宗大谷派)が所有する親鸞の主著『教行信証』の唯一の自筆本で、昭和27年に国宝に指定された。坂東報恩寺に伝来し、晩年まで推敲を重ねた跡を残す。
玉篇巻第廿七〈前半〉は、京都の高山寺が所有する唐時代の字書『玉篇』の写本で、昭和27年に国宝に指定された。中国では早くに失われ日本にのみ伝わる書で、石山寺の後半とあわせて巻二十七の全体を伝える。
正治2年(1200年)12月3日、熊野詣の途上の切目王子で開かれた歌会で、後鳥羽上皇と源通親・藤原家隆ら廷臣10人が「遠山落葉」「海辺晩望」の題で詠んだ自筆の和歌懐紙。上皇の宸翰を巻頭に11通を一巻に成した西本願寺所蔵の国宝です。
後鳥羽天皇が熊野参詣の途上で開いた歌会で、天皇と藤原家隆・寂蓮が和歌を書いた懐紙3幅。建仁元年(1201年)の作で、署名と年代が明らかな鎌倉初期の書の基準作品。京都の陽明文庫所蔵、昭和28年(1953年)国宝。
元時代の禅僧・古林清茂が弟子の月林道皎に授けた道号の揮毫。泰定四年(1327年)に書かれたこの国宝墨蹟は、日中禅宗交流の至宝として京都国立博物館に寄託され、数年に一度の特別公開で鑑賞できます。
唐の華厳学者・慧苑が撰した華厳経の語釈書を、平安時代に書写した上下二巻の写本。難しい語の音と義を反切や古い字書の引用で示し、八十巻本の華厳経を読み解くための手引きとした、昭和27年指定の国宝です。京都府に所在し文化庁が保管します。
犍陀穀糸袈裟は、京都の東寺(教王護国寺)が所有し京都国立博物館が保管する唐代の七条袈裟で、昭和28年に国宝に指定された。空海が師の恵果から伝領したとされ、層雲文を綴織で表す。
京都・清浄華院が所蔵する国宝。中国南宋の画家・四明普悦が描いた阿弥陀三尊像の三幅対で、各幅に署名が残る。足利将軍家伝来の東山御物として知られ、現在は京都国立博物館に寄託され、その公開はごくまれである。
京都・知恩院の国宝「早来迎」は、阿弥陀如来と二十五菩薩が飛雲に乗り、画面左上から右下の往生者へと山を急降下する鎌倉時代の来迎図。金色の諸尊や衣の切金文様、最上位の上品上生を示す図像が見どころで、現在は京都国立博物館に寄託されている。
京都・醍醐寺が所蔵する国宝「絹本著色閻魔天像」は、鎌倉時代に描かれた密教絵画の傑作です。恐ろしい地獄の大王ではなく、菩薩のように優美な姿で白い水牛に坐す閻魔天は、安産祈願の修法本尊として制作されたと考えられています。精緻な截金文様や力強い描線など、中世日本の仏画芸術の粋を今に伝える至宝です。
京都・醍醐寺が所蔵する国宝「絹本著色訶梨帝母像」。かつて子を食らう鬼女だった訶梨帝母が、ザクロを手に幼子を抱く貴婦人の姿で描かれる。安産を祈る訶梨帝母法の本尊で、霊宝館の特別展などで時折公開される大幅の仏画です。
京都・仁和寺に伝わる国宝「孔雀明王像」は、海を渡ってきた宋時代の中国仏画です。日本に多い一面四臂と異なり、三面六臂で白い孔雀に坐す姿が特徴。写実的な孔雀の描写も見どころで、霊宝館の名宝展で期間限定公開されます。
京都・東寺が所蔵する国宝、絹本著色五大尊像。空海が始めた後七日御修法の本尊画として平安後期に描かれた五幅で、鎌倉以前の五幅揃いは三例のみ。不動を中心に四明王を配し、宝物館の春秋の特別公開で随時公開される。
醍醐寺に伝わる国宝、絹本著色五大尊像。鎌倉時代の五幅一具で、中央の不動明王に降三世・軍荼利・大威徳・金剛夜叉の四明王を配し、鎮護国家を祈る五壇法の本尊として懸用された。霊宝館の特別展などで随時公開される。
深い水銀朱の衣で「赤釈迦」と呼ばれる、平安時代後期12世紀の絹本著色仏画。縦159.4センチ。レースのような截金文様で全身を飾り、神護寺の法華会の本尊画とされる。現在は京都国立博物館に寄託されている。
京都・南禅寺塔頭の金地院に伝わる国宝。中国・南宋時代の二幅で、足利義満の鑑蔵印を備えた東山御物。徽宗筆と伝わるが現在は南宋・12世紀後半の作とされ、夏景図は久遠寺に伝わり、四季のうち春景図は失われている。
東寺に伝わる国宝・絹本著色十二天像は、十二の守護神を六曲屏風一双に各扇一尊ずつ描く。建久2年(1191)の作で、宋画様式を取り入れた絵仏師・宅間勝賀の筆と伝わり、密教の灌頂で道場を囲うために用いられた仏画である。
絹本著色眞言七祖像は、京都の東寺が所有する唐時代と平安時代の祖師像7幅で、昭和27年に国宝に指定された。5幅は空海が唐から持ち帰ったもの、2幅は空海が補ったもので、後の真言八祖像の源流となった。
京都・高雄の神護寺が蔵する国宝の六曲屏風。真言宗の灌頂の秘儀に用いられた調度で、風景も建物も人物もすべて大和絵で描かれている。平安以来の伝統を継ぐ、現存最古のやまと絵屏風として尊ばれてきた一隻である。
大徳寺の開祖・宗峰妙超(大燈国師)を描いた国宝の頂相。建武元年(1334年)の自賛をもち、後世の諸本のよりどころとなった根本像。常設公開はなく、毎年10月の曝凉や2026年の東京国立博物館特別展で公開される。