旧第五十九銀行本店本館とは:弘前の棟梁が建てた明治の洋風銀行

旧第五十九銀行本店本館(きゅうだいごじゅうくぎんこうほんてんほんかん)は、青森県弘前市元長町にある明治37年(1904年)築の木造2階建ての銀行建築で、昭和47年(1972年)5月15日に重要文化財に指定された。

文化庁の記録では、建築面積は370.6平方メートル、屋根は桟瓦葺で、所有者は弘前市である。弘前市によると、建物とともに棟札も重要文化財に指定されている。

文化庁は、正面中央に展望台を設けた明治の洋風建築で、ルネサンス風の意匠を基本にした好建築であり、地元弘前の大工棟梁が設計施工したとしている。

旧第五十九銀行本店本館と堀江佐吉

弘前市によると、設計施工を手がけたのは弘前の棟梁、堀江佐吉である。工事費は当時として極端に高額で、59歳という佐吉の晩年の仕事であることから、それまでに身に付けた和洋のすべての技法と精力を注いだと考えられている。

昭和40年(1965年)、銀行の支店の新築によって建物は取り壊される予定だったが、地元住民の強い保存の要望を受け、解体せずに現在地へ曳家して保存された。

弘前市は、旧第五十九銀行本店本館を佐吉が最も心血を注いだ最高傑作で、弘前を代表する洋風建築の一つとしている。

旧第五十九銀行本店本館の見どころ:瓦貼り漆喰塗籠の防火建築

文化庁によると、旧第五十九銀行本店本館は防火建築として、壁を瓦貼りにして漆喰で塗り籠めている。洋風の外観の内側に、日本の土蔵造の防火の技術が用いられている。

正面中央に載る展望台は、この建物の外観の中心である。ルネサンス風の意匠を、地元の棟梁が木造で表現している点に注目したい。

弘前市は、明治の洋風建築の中でも構造的・技術的に優れ、随所に独創的な工夫を加えた高い水準の建物と評価している。文化庁も、地方の小都市に残る明治建築の中で意匠的に優れたものの一つとしている。

旧第五十九銀行本店本館の見学方法

弘前市によると、旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)は通年開館し、開館時間は午前9時30分から午後4時30分(弘前さくらまつり、弘前ねぷたまつり、弘前城雪燈籠まつりの期間は午後6時まで)。休館日は毎週火曜日と年末年始(12月29日から1月3日)で、主な祭りの期間中は無休となる。

入館料は一般(高校生以上)200円、小・中学生100円。令和3年(2021年)4月17日に展示内容を見直してリニューアルオープンした。問い合わせは旧第五十九銀行本店本館(0172-36-6350)へ。

Q&A

Q旧第五十九銀行本店本館はいつ建てられたのですか?
A明治37年(1904年)に建てられました。
Q旧第五十九銀行本店本館を建てたのは誰ですか?
A弘前市によると、弘前の棟梁、堀江佐吉が設計施工しました。
Q旧第五十九銀行本店本館の特徴は?
A正面中央に展望台を設けたルネサンス風の木造洋風建築で、防火のため壁を瓦貼りにして漆喰で塗り籠めています。
Q旧第五十九銀行本店本館の開館時間と入館料は?
A午前9時30分から午後4時30分で、一般200円、小・中学生100円です。火曜日は休館です。
Q旧第五十九銀行本店本館は元の場所にあるのですか?
A昭和40年(1965年)に取り壊しを免れ、現在地へ曳家して保存されました。

基本情報

名称旧第五十九銀行本店本館(きゅうだいごじゅうくぎんこうほんてんほんかん)
所在地青森県弘前市大字元長町26番地
指定区分重要文化財(建造物)
指定年昭和47年(1972年)5月15日指定
員数1棟
寸法木造2階建、桟瓦葺、建築面積370.6平方メートル
所有者弘前市
公開状況公開。午前9時30分から午後4時30分、火曜休館、一般200円

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「旧第五十九銀行本店本館」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/67
文化遺産オンライン「旧第五十九銀行本店本館」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/121077
弘前市「旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)」
https://www.city.hirosaki.aomori.jp/gaiyou/shisetsu/formerthe59thbank_mainoffice_mainbuilding.html

最終更新日: 2026.09.28