旭館とは
旭館は、愛媛県喜多郡内子町内子にある大正15年(1926年)建築の旧映画館で、平成25年(2013年)12月24日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「あさひかん」。活動写真館として建てられ、八日市・護国の町並みから少し路地を入ったところに立つ。所有者は内子の醸造元、森文醸造株式会社である。
文化庁の記録では、木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積273平方メートルで、塔屋が付く。年代は大正15年で、昭和中期(1946〜1965年)に改修を受けている。登録番号は38-0109。
登録有形文化財としての価値
旭館は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、切妻造桟瓦葺の旧映画館で、昭和前期の賑わいを伝える建物と評価している。
外観の要は西の正面である。中央をわずかに張り出し、上端は起りを付けて三段に切り下げ、繰形と歯飾りで飾る。中央入口の上にはヴェランダを設け、屋根の頂部には六角平面の太鼓櫓が載る(文化庁)。瓦屋根の木造に洋風の正面と太鼓櫓を組み合わせた構成が、地方の娯楽建築の姿をよく伝えている。
内部は正面側が舞台、両脇が通路で、奥寄りに2階客席を設けている(文化庁)。2階客席から舞台を見下ろす配置は、興行のための建物であったことをよく示している。
見どころ
まず路地から西の正面を見上げたい。三段に切り下げた上端の輪郭と、その下の繰形や歯飾り、入口上のヴェランダが一つの面にまとまっている。少し離れると、切妻の瓦屋根の上に六角形の太鼓櫓が載る姿が確かめられる。
愛媛県の観光サイト(いよ観ネット、2025年)によれば、旭館は1965年に映画館としての営業を終え、その後は家具の展示場や倉庫として使われた。2013年に約半世紀ぶりの上映会が開かれ、2024年からは地域の住民が中心となって建物を活用し保存する活動を続けている。2026年は建築から100年にあたる。
見学について
旭館は常時公開の施設ではない。いよ観ネットによれば、上映会などの催しのほか、毎年8月末の「旭館縁日」、観光客向けのガイドや一般開放が行われており、日程は旭館の公式Instagram(@asahikan_uchiko)で案内されている。内部を見たい場合は、催しや開放の日に合わせて訪れたい。
外観は路地から見ることができる。所在地は内子町内子2307ほか(文化庁)で、内子座や八日市・護国の町並みと同じ内子の旧市街にある。撮影の可否は催しごとに確かめたい。
Q&A
- 旭館はいつ建てられましたか?
- 大正15年(1926年)です。昭和中期(1946〜1965年)に改修を受けています。
- 旭館が登録有形文化財になったのはいつですか?
- 平成25年(2013年)12月24日です。
- 旭館の建物の特徴は?
- 切妻造桟瓦葺の旧映画館で、西正面の上端を三段に切り下げて繰形と歯飾りで飾り、入口上にヴェランダ、屋根の頂部に六角平面の太鼓櫓を載せます。
- 旭館の中は見学できますか?
- 常時公開ではありません。上映会などの催しやガイド・一般開放の日に入れます。日程は旭館の公式Instagram(@asahikan_uchiko)で案内されています。
- 旭館はいつまで映画館でしたか?
- 1965年に映画館としての営業を終えました。2013年に約半世紀ぶりの上映会が開かれています。
基本情報
| 名称 | 旭館(あさひかん) |
|---|---|
| 所在地 | 愛媛県喜多郡内子町内子2307ほか |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成25年(2013年)12月24日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積273平方メートル、塔屋付 |
| 所有者 | 森文醸造株式会社 |
| 公開状況 | 外観は見学可。内部は催し・一般開放の日のみ |
参考文献
- 旭館(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009846
- 【愛媛県内子町】大正ロマンを感じるレトロな映画館「旭館」(いよ観ネット)
- https://www.iyokannet.jp/blog/164
最終更新日: 2026.10.05