工員が暮らした阿江ハンカチーフ旧寄宿舎

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎(あえはんかちーふきゅうきしゅくしゃ)は、兵庫県加東市下滝野字安井593-3ほかにある昭和30年(1955年)頃の木造2階建の寄宿舎で、平成29年(2017年)6月28日に国の登録有形文化財となった。瓦葺で、建築面積は143平方メートルである。

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎は、検反場二の北に、南北に長い棟を向けて建つ。北西には同じ頃に建てられた旧食堂があり、2棟で工場で働く人の住まいと食事の場をなしていた。

文化庁の解説は、織物産業を支えた工員の暮らしがうかがえる建築と評している。阿江ハンカチーフの登録有形文化財6棟のうち、2階建の建物は旧寄宿舎と旧製品倉庫の2棟だけである。

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の構造と登録の理由

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。

規模は桁行22メートル、梁間5メートルの2階建で、屋根は切妻造とする。西面の中央に玄関を付け、玄関には円柱を立てる。

内部は1階・2階とも10畳の部屋を4室ずつ並べる。10畳が8室、合わせて80畳の居室をもつ寄宿舎である。外壁はモルタル仕上げで、木造の骨組みを塗り壁で包んでいる。

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の見どころ

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎でまず目に入るのは、西面の中央に据えた玄関の円柱である。モルタル塗りの外壁のなかで、玄関だけに柱を立てて構えを整えている。

平面の単純さにも注目したい。幅5メートルの細長い棟に、同じ大きさの10畳間を上下に4室ずつ並べる。1部屋に何人が寝起きしたかは記録に残っていないが、部屋の数と広さから寄宿舎の規模を思い描くことができる。

すぐ北西の旧食堂とあわせて見ると、阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の役割がよく分かる。寝る場所と食べる場所が、工場の敷地の一角にまとめられている。

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の見学について

阿江ハンカチーフ旧寄宿舎は、西側敷地で検反場二の北に建つ。道路からどこまで見えるかは確かめられていない。阿江ハンカチーフは操業中の織物会社で、阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の内部を公開しているという案内は見当たらない。

構内には入らず、道路から見える範囲で眺めるにとどめたい。見学の条件と行き方は阿江ハンカチーフのページにまとめてある。

Q&A

Q阿江ハンカチーフ旧寄宿舎とはどんな建物ですか?
A昭和30年(1955年)頃に建てられた木造2階建の寄宿舎で、織物工場で働く工員が暮らしていました。建築面積は143平方メートルです。
Q阿江ハンカチーフ旧寄宿舎はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成29年(2017年)6月28日に登録されました。登録番号は28-0669です。
Q阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の間取りはどうなっていますか?
A桁行22メートル、梁間5メートルの2階建で、1階・2階とも10畳の部屋を4室ずつ並べています。玄関は西面の中央にあります。
Q阿江ハンカチーフ旧寄宿舎の外観の特徴は何ですか?
A切妻造で、外壁はモルタル仕上げです。玄関には円柱を立てています。
Q阿江ハンカチーフ旧寄宿舎は見学できますか?
A操業中の会社の建物で、内部を公開しているという案内は見当たりません。道路からの見え方も確認できていません。見学を希望する場合は、事前に阿江ハンカチーフ株式会社か加東市教育委員会の文化財係に問い合わせてください。

基本情報

名称阿江ハンカチーフ旧寄宿舎(あえはんかちーふきゅうきしゅくしゃ)
所在地兵庫県加東市下滝野字安井593-3ほか
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号28-0669
指定年平成29年(2017年)6月28日登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積143平方メートル(桁行22メートル、梁間5メートル)
所有者阿江ハンカチーフ株式会社
公開状況操業中の会社の所有。加東市は「公開」と表示するが、公開の日時・方法の案内なし

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁):阿江ハンカチーフ旧寄宿舎
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011782
文化遺産オンライン:阿江ハンカチーフ旧寄宿舎
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/245578
加東市:阿江ハンカチーフ旧寄宿舎
https://www.city.kato.lg.jp/kakukanogoannai/kyouikushinkoubu/shogaigakushuka/bunkazai/siteibunkazai/tourokuyuukeibunkazai/1545471842819.html

最終更新日: 2026.09.30