11棟が登録された、三木の金物問屋
黒田清右衛門商店は、兵庫県三木市本町2丁目980番地、1121番地にある金物問屋の建物群で、11棟が2019年(令和元年)12月5日に登録有形文化財(建造物)となった。指定された文化財ではなく、登録された文化財である。建物の年代は江戸時代末期から明治、大正後期、1927年(昭和2年)にわたる。
11棟は、店舗兼主屋、座敷棟、離れ、内蔵、外塀、味噌蔵、東蔵、東南隅蔵、南蔵、西南隅蔵、西蔵である。
三木市は、三木市中心部に位置する黒田家は、代々金物問屋を営む商家、と記す。所有は株式会社黒田清右衛門商店である。ふりがなは、くろだせいうえもんしょうてん、である。
店の屋根に、大鋸の看板を据える
商う品が、店の顔として屋根に掲げられている。
三木市は、街路に北面して建つ店舗兼主屋は、本瓦葺きの屋根の正面側を途中から一段下げ、下屋とともに軒を三段に見せ、下屋の屋根の中央に大鋸の看板を据える、と記す。
大鋸は、大きな木材を縦に挽くための大型の鋸をいう。下屋は、主な屋根の下に張り出して付ける低い屋根である。
正面の屋根を途中で一段下げ、下屋と合わせて軒が三段に重なる。その下屋の中央に、金物問屋の看板として鋸が据えられる。
小原屋原田商店では、蔵が油蔵、塩蔵と、商う品の名で呼ばれていた。
本件は、商う品の形そのものが看板として屋根に載る。
敷地の境に沿って、六つの蔵が連なる
屋敷の奥が、蔵の列で囲まれている。
三木市は、敷地奥側には主屋南面東端に取り付く味噌蔵、桁行10.9メートルの東蔵、南東隅の東南隅蔵、桁行9.0メートルの南蔵、南西隅の大規模な西南隅蔵、桁行18.3メートルと長大な西蔵が、敷地境界に沿って連続して建ち、商品、家財、文書などを収める、と記す。
東から南、南から西へと、六つの蔵が敷地の縁をたどって並ぶ。隅に建つ二つの蔵は、東南隅蔵、西南隅蔵と、位置で呼ばれる。
赤木家住宅では、西の辺に蔵が隣から隣へと連なり、位置が北隣の棟から順に示されていた。
本件は、東と南と西の三辺にわたって蔵が並ぶ。納めるものは、商品と家財と文書である。
最も長い西蔵は桁行18.3メートルで、東蔵のおよそ1.7倍になる。
座敷棟が、主屋に斜めに取りつく
客を迎える棟が、主屋に対して角度をつけて付いている。
三木市は、座敷棟は主屋南西に斜めに取りつく、と記す。続けて、主座敷には床、棚、書院を備えるなど、上質な商家の接客座敷となっている、とある。
離れは、敷地西側北寄りに建ち、切妻造り2階建ての接客棟と南に平屋建ての書斎が付く、とされる。
荻原家住宅主屋では、玄関部と座敷部が矩折れ、つまり直角に接続していた。
本件は、座敷棟が主屋に直角ではなく斜めに付く。客を迎える場が、座敷棟と離れの二か所にある。
三木市は、黒田清右衛門商店は、近世から近代にかけて整備した金物問屋の建物が良く残る、と結ぶ。
見学
所在は兵庫県三木市本町2丁目980番地、1121番地で、所有は株式会社黒田清右衛門商店である。11棟とも同じ所在地で記される。
通りに面する表構えは、店舗兼主屋、内蔵、外塀の三つが整える、と三木市は記す。
文化遺産オンラインには、この建物群の項目は見当たらない。本記事は三木市立みき歴史資料館の記録によっている。
営業を続ける会社の建物であり、公開の有無や条件は所有者の定めによる。訪問前に確認したい。
金物問屋は、鋸や鉋などの金物を仕入れて小売の店へ卸す商いをいう。
参考文献
- 三木市立みき歴史資料館 黒田清右衛門商店(国登録文化財)
- https://www.city.miki.lg.jp/site/mikirekishishiryokan/19137.html
- 文化庁 国指定文化財等データベース
- https://kunishitei.bunka.go.jp/
- 三木市
- https://www.city.miki.lg.jp/
- 兵庫県 文化財
- https://web.pref.hyogo.lg.jp/
最終更新日: 2026.09.22
基本情報
| 名称 | 黒田清右衛門商店 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県三木市本町二丁目980他 |
| 所有者 | 株式会社黒田清右衞門商店 |
| 指定 | 登録有形文化財 11件 |
| 座標 | 34.79799, 134.98272 |