長門国鋳銭遺物とは:長門の鋳銭所で使われた道具と銭
長門国鋳銭遺物(ながとのくにちゅうせんいぶつ)は、奈良時代に長門国(現在の山口県)の鋳銭所で銭貨の鋳造に使われた道具などの一括資料で、昭和39年(1964年)に国の重要文化財に指定された。
文化庁のデータベースによると、所有者は財団法人辰馬考古資料館で、保管施設は京都国立博物館(京都市東山区茶屋町)である。
山口県の観光サイトは、下関市長府の長門鋳銭所跡から、和同開珎1枚と、それを作ったときの型(銭笵)、るつぼ、ふいごの羽口などが出土し、これが長門国鋳銭遺物として重要文化財に指定されていると紹介している。
指定の背景:長門鋳銭所と和同開珎
長門鋳銭所は長門国の国衙に付設された銭貨の鋳造所で、山口県の観光サイトによると和銅年間(708〜715年)に開設され、天長2年(825年)に廃止された。跡地は昭和4年(1929年)に史跡長門鋳銭所跡に指定されている。
覚苑寺によると、境内では明治44年(1911年)に銭笵や鞴の羽口、坩堝など約100点の鋳銭遺物が見つかり、その後の発掘でも大量の遺物が出土した。鋳造の道具がまとまって残ることで、奈良時代の国家が地方で銭貨をどのように造っていたかを具体的に知ることができる。
文化庁のデータベースの解説は「奈良時代の資料」という一文だけで、点数や内訳は記載されていない。
見どころ:銭笵と坩堝
銭笵は、溶かした銅を流し込んで銭の形をつくる鋳型である。坩堝は銅を溶かす器、ふいごの羽口は炉に風を送る管の先端にあたる。これらがそろうことで、銅を溶かし、型に流し、銭を取り出すという工程の全体が道具から読み取れる。
長門国鋳銭遺物の見学方法
長門国鋳銭遺物は京都国立博物館に保管されているが、常時展示されているわけではない。辰馬考古資料館の所蔵品は京都国立博物館の特集展示などで公開されることがあるので、展示予定は京都国立博物館に確認してほしい。
出土地の長門鋳銭所跡は、下関市長府安養寺の覚苑寺の境内一帯にあり、屋外の史跡として見ることができる。
Q&A
- 長門国鋳銭遺物とは何ですか?
- 奈良時代に長門国の鋳銭所で銭の鋳造に使われた道具などの一括資料で、昭和39年(1964年)に重要文化財に指定されました。
- 長門国鋳銭遺物には何が含まれていますか?
- 山口県の観光サイトによると、和同開珎1枚と、その鋳型(銭笵)、るつぼ、ふいごの羽口などです。
- 長門国鋳銭遺物の所有者と保管先は?
- 文化庁のデータベースでは、所有者は辰馬考古資料館、保管施設は京都国立博物館です。
- 長門国鋳銭遺物は見られますか?
- 常時展示ではありません。展示予定は京都国立博物館に確認してください。
- 長門国鋳銭遺物が出土したのはどこですか?
- 下関市長府の長門鋳銭所跡で、現在は覚苑寺の境内一帯にあたります。
基本情報
| 名称 | 長門国鋳銭遺物(ながとのくにちゅうせんいぶつ) |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市東山区茶屋町527(京都国立博物館) |
| 指定区分 | 重要文化財(考古資料) |
| 指定年 | 昭和39年(1964年)1月28日指定 |
| 員数 | 一括 |
| 寸法 | 文化庁データベースに点数・寸法の記載なし |
| 所有者 | 財団法人辰馬考古資料館 |
| 公開状況 | 京都国立博物館に保管。常時展示ではない |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「長門国鋳銭遺物」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/9867
- 文化遺産オンライン「長門国鋳銭遺物」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/202023
- 山口県観光サイト「長門鋳銭所跡」
- https://yamaguchi-tourism.jp/spot/detail_10474.html
- 覚苑寺「長門鋳銭所跡」
- https://www.kakuonji.com/keidai/nagato.html
最終更新日: 2026.09.27