旧鎌倉図書館とは

旧鎌倉図書館は、神奈川県鎌倉市御成町の市役所東側に昭和11年(1936年)に建てられた木造2階建の図書館建築で、令和6年(2024年)8月15日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「きゅうかまくらとしょかん」。

文化庁の記録では、木造2階建、瓦葺、建築面積163平方メートルで、令和5年(2023年)に改修されている。登録番号は14-0352、所有者は鎌倉市である。

寄付で再建された町立図書館

鎌倉市によれば、関東大震災(1923年)で倒壊した町立図書館の再建は財政的に難しかったが、間島弟彦の意志を受け継いだ間島愛子夫人の寄付により、昭和11年(1936年)に旧鎌倉図書館が建設された。鎌倉町立の施設として同年10月に開館している。

鎌倉市は旧鎌倉図書館を景観重要建造物等に認定しており、同じ敷地にある鎌倉市立御成小学校旧講堂や冠木門、前面の歩道と一体となって良好な景観をつくっているとしている。

登録有形文化財としての価値

旧鎌倉図書館は「造形の規範となっているもの」として登録された。文化庁は、シンプルな和洋折衷の意匠が特徴的な図書館建築と評価している。

鎌倉市は、両妻の破風板に懸魚を付けた意匠について、同時期に建てられた旧講堂を意識したものではないかと推測している。

見どころ

木造2階建の外観は、1階と2階を通した柱形を付け、縦長の窓を多く用いる。腰には緑青色の釉薬をかけたスクラッチタイルを貼り、懸魚を付けた大きな切妻造の屋根を架ける(文化庁)。

階段の柱にはアール・デコ調の意匠があしらわれている(文化庁)。鎌倉市によれば、屋根はトラスの小屋組で、縦長の上げ下げ窓が並ぶ洋風の壁面に瓦屋根を載せている。

現在の利用と見学

鎌倉市は、旧鎌倉図書館を子どものための施設として活用するため、平成30年(2018年)に耐震改修工事に着手し、令和3年(2021年)に工事を再開した。腐朽した柱・梁・土台は新材に交換し、増築部は道路側の景観に配慮して既存部の奥に置いた(鎌倉市)。

神奈川新聞によれば、改修後の旧鎌倉図書館は放課後の子どもの施設「放課後かまくらっ子おなり」として使われている。一般の見学についての案内は見当たらないため、外観を通りから見ることになる。所在地は鎌倉市御成町18-35。

Q&A

Q旧鎌倉図書館はいつ建てられましたか?
A昭和11年(1936年)で、令和5年(2023年)に改修されています(文化庁)。
Q誰の寄付で建てられましたか?
A間島弟彦の意志を受け継いだ間島愛子夫人の寄付によります(鎌倉市)。
Q外観の特徴は?
A1・2階通しの柱形と縦長の窓、緑青釉のスクラッチタイルの腰、懸魚付きの大きな切妻屋根です(文化庁)。
Q旧鎌倉図書館は見学できますか?
A現在は放課後の子どもの施設として使われており、外観を通りから見ることになります(神奈川新聞)。
Q旧鎌倉図書館が登録有形文化財になったのはいつですか?
A令和6年(2024年)8月15日です。

基本情報

名称旧鎌倉図書館(きゅうかまくらとしょかん)
所在地神奈川県鎌倉市御成町18-35
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和6年(2024年)8月15日登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積163平方メートル
所有者鎌倉市
公開状況子どもの施設として利用(外観見学)

参考文献

旧鎌倉図書館(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00015007
景観重要建造物等(その他の建造物)(鎌倉市)
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/keikan/documents/sonota-kenzoubutsu1.pdf
(仮称)おなり子どもの家等耐震改修及び増築工事の概要(鎌倉市)
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/pre_iji/documents/hp_onari_kojigaiyou202204.pdf
鎌倉近代史伝える意匠受け継ぐ 旧図書館改装(神奈川新聞)
https://www.kanaloco.jp/news/life/article-977024.html

最終更新日: 2026.10.14