京都府芝ケ原古墳出土品とは:古墳出現期の首長墓の副葬品

京都府芝ケ原古墳出土品は、京都府城陽市の芝ヶ原古墳から出土した古墳時代初期の銅釧・銅鏡・玉類などの一括資料で、平成2年(1990年)に国の重要文化財に指定された。

読みは「きょうとふしばがはらこふんしゅつどひん」。芝ヶ原古墳は山城盆地の中央を流れる木津川の右岸に位置する。昭和61年(1986年)、宅地開発に先立つ調査として2回の発掘が行われ、古墳の形や遺物の全容が明らかになった。古墳そのものも、古墳出現の頃の墓制を知る遺跡として平成元年(1989年)9月に史跡に指定されている。

指定年月日は平成2年(1990年)6月29日。所有者は城陽市で、文化庁のデータベースは所在地を城陽市寺田東ノ口16・17としている。

指定の理由:全形を知る唯一の銅釧

埋葬施設は木棺を墓壙に直接納める木棺直葬で、墓壙は長さ4.74メートル、幅2.45メートル、深さ0.7メートル。墓壙の中から銅釧をはじめとする副葬品が出土し、墓壙の上面の長さ4.4メートル、幅2.5メートルの範囲には礫が敷かれ、その中から小片となった供献土器が見つかった。指定品はこれらの一括遺品である。

文化庁が特に注目するのは2個の銅釧である。銅釧は腕輪の一種で、同じ種類の資料はほかに和歌山県御坊市の阪東丘1号墳出土の1例しかなく、それも残欠である。芝ヶ原古墳の例は全形を知ることのできる唯一の資料として貴重であり、釧の変遷の段階を見るうえでも資料価値が極めて高いとされる。

玉類のうち硬玉の勾玉や細身の碧玉の管玉は、供献土器とともに古墳時代初期の副葬品の様子をよく示す。文化庁は、近畿地方の初期古墳の実態を知るうえで学術的価値の高い一括資料と評価している。

見どころ:銅釧と玉類

指定品の内訳は、銅釧2箇、四獣鏡1面、硬玉勾玉8箇、碧玉管玉187箇、ガラス小玉(残欠を含む)一括、鉄製品と鉄針・鉄鏃の残欠、土師器の残欠である。附として土師器と埴輪の残欠も指定されている。

展示で見る機会があれば、まず銅釧の全体の形を確かめたい。ほかに残欠しか例がない器物が、輪の形をとどめて残っていることがこの資料の最大の特徴である。そのうえで、187個に及ぶ碧玉管玉の細身の形と、8個の硬玉勾玉の色合いを見比べるとよい。

城陽市は、芝ヶ原古墳に葬られた首長が権威の象徴として銅釧を掲げる姿をモチーフにしたデザインを紹介している。銅釧が地域の歴史を代表する出土品として扱われていることがうかがえる。

見学方法:城陽市歴史民俗資料館と古墳

芝ケ原古墳出土品の所有者は城陽市で、所在地は城陽市歴史民俗資料館と同じ寺田東ノ口にある。資料館の開館時間は午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)で、月曜日(祝休日の場合は開館)、祝休日の翌日(土日の場合は開館)、12月28日から1月4日が休館である。

出土品のうちどの品がいつ展示されているかについての案内は確認できなかった。特定の品を見たい場合は、資料館(電話0774-55-7611)に事前に確認してほしい。

出土地の芝ヶ原古墳は史跡公園として整備が進められており、城陽市によれば近鉄京都線の久津川駅から東へ徒歩約10分である。

Q&A

Q京都府芝ケ原古墳出土品には何が含まれますか?
A銅釧2箇、四獣鏡1面、硬玉勾玉8箇、碧玉管玉187箇、ガラス小玉、鉄製品の残欠、土師器の残欠などです。
Q芝ヶ原古墳の銅釧はなぜ貴重なのですか?
A同種の資料はほかに和歌山県の阪東丘1号墳の残欠1例しかなく、全形を知ることのできる唯一の資料だからです。
Q京都府芝ケ原古墳出土品はいつ重要文化財に指定されましたか?
A平成2年(1990年)6月29日です。
Q京都府芝ケ原古墳出土品はどこで見られますか?
A所有者は城陽市で、城陽市歴史民俗資料館と同じ所在地にあります。展示の有無は資料館(0774-55-7611)に確認してください。
Q芝ヶ原古墳へのアクセス方法は?
A城陽市によれば、近鉄京都線の久津川駅から東へ徒歩約10分です。

基本情報

名称京都府芝ケ原古墳出土品
所在地京都府城陽市寺田東ノ口16・17
指定区分重要文化財(考古資料)
指定年平成2年(1990年)6月29日指定
員数一括(銅釧2箇、四獣鏡1面、玉類ほか)
寸法文化庁データベースに記載なし
所有者城陽市
公開状況城陽市歴史民俗資料館。午前10時から午後5時、展示状況は要確認

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「京都府芝ケ原古墳出土品」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/10078
城陽市「銅釧をかかげる首長」(芝ヶ原古墳の紹介)
https://www.city.joyo.kyoto.jp/0000003939.html
城陽市歴史民俗資料館「開館時間・休館日・観覧料金」
https://www.city.joyo.kyoto.jp/0000003339.html

最終更新日: 2026.09.27