紙本墨画親鸞聖人像(鏡御影)とは

紙本墨画親鸞聖人像(鏡御影)は、浄土真宗の宗祖親鸞を墨線だけで描いた鎌倉時代の肖像画1幅で、京都府京都市下京区の本願寺(西本願寺)を本山とする真宗本願寺派が所蔵し、昭和31年(1956年)6月28日に国宝に指定された。読みは「しほんぼくがしんらんしょうにんぞう(かがみのごえい)」。

文化庁の記録によれば、延慶3年(1310年)の裏書に「専阿弥陀仏〈信実朝臣息也/号袴殿〉」が図画したことが記されている。本願寺は、筆者を似絵の大成者藤原信実の子、専阿弥陀仏と紹介している。

国宝に指定された理由

本願寺によれば、鏡御影は親鸞の崇高な風格を墨線のみで見事に写し出した作品で、鎌倉時代の似絵の最高傑作の一つとして知られる。似絵は、対象の人物の顔立ちを写実的に描いた肖像画で、鎌倉時代に藤原信実らによって大成された。

指定には附として、絹本著色親鸞聖人像(安城御影)1幅と、その副本1幅が含まれている。文化庁の記録では、安城御影には願生偈、大無量寿経及び正信偈の要文の自筆の書き入れがある。宗祖の姿を伝える肖像が、別系統の御影とあわせて伝わる点にも、この指定の重みがある。

見どころ

本願寺の解説が注目するのは、顔と身体の描き分けである。細い線で丁寧に描かれた顔と、身体の部分のデッサン風の筆遣いが対照をなし、その妙が御影に緊張感を与えているという。

色を使わず墨の線だけで人物の風格を表している点も見どころである。似絵の名手の家に生まれた絵師が、親鸞の面貌をどのように写し取ったかを、線の細さと勢いの違いから読み取りたい。

鑑賞について

鏡御影は本願寺の名宝として紹介されているが、本願寺の公式サイトには常設の公開についての案内は見当たらない。公開される機会は、本願寺や博物館の展覧会の案内で確かめたい。本願寺の所在地は京都市下京区堀川通花屋町下る本願寺門前町、電話は075-371-5181である。

Q&A

Q鏡御影とはどのような作品ですか?
A浄土真宗の宗祖親鸞を墨線だけで描いた鎌倉時代の肖像画で、似絵の最高傑作の一つとされます。
Q鏡御影は誰が描きましたか?
A延慶3年(1310年)の裏書によれば、藤原信実の子の専阿弥陀仏です。
Q紙本墨画親鸞聖人像(鏡御影)はいつ国宝に指定されましたか?
A昭和31年(1956年)6月28日に国宝に指定されました。
Q附として何が指定されていますか?
A絹本著色親鸞聖人像(安城御影)とその副本が附として指定されています。
Q鏡御影は見られますか?
A常設の公開の案内は見当たりません。本願寺や博物館の展覧会の案内で確かめてください。

基本情報

名称紙本墨画親鸞聖人像(鏡御影)(しほんぼくがしんらんしょうにんぞう(かがみのごえい))
所在地京都府京都市下京区堀川通花屋町下る本願寺門前町(本願寺)
指定区分国宝(美術工芸品・絵画)
指定年昭和31年(1956年)6月28日国宝指定
員数1幅(附 安城御影1幅、同副本1幅)
寸法記録なし
所有者真宗本願寺派
公開状況常設の公開の案内なし

参考文献

紙本墨画親鸞聖人像(鏡御影)(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/135
名宝(浄土真宗本願寺派 本願寺〈西本願寺〉)
https://www.hongwanji.kyoto/see/treasure.html

最終更新日: 2026.10.04