木造阿弥陀如来坐像<院覚作>とは
木造阿弥陀如来坐像<院覚作>は、京都府京都市右京区花園扇野町の法金剛院の本尊として平安時代に院覚が造った阿弥陀如来の坐像で、令和2年(2020年)9月30日に国宝に指定された。像高は224.0センチメートル、員数は1軀である(文化庁)。
文化庁の答申資料によれば、木造阿弥陀如来坐像<院覚作>は待賢門院璋子(1101〜1145年)を願主として創建された法金剛院の本尊である。法金剛院には3棟の阿弥陀堂があり、本像がどの堂に安置されていたかについては議論があったが、近年では大治5年(1130年)の創建時の堂(西御堂)の像とする見解が定説となっている。
国宝に指定された理由
作者の院覚は、平安時代後期の仏師の主流三派のうち、定朝の直系にあたる院派を率いた人物である。文化庁は、本像の内向的な表情や繊細な衣文線に、当時の王家や貴族たちが求めた仏の姿が典型的にうかがえると評している。
そのうえで文化庁は、木造阿弥陀如来坐像<院覚作>を院政期の仏像のうちで最も重要な作例の一つと位置づけ、保存状態のよさにも注目している。願主、創建年、作者がそろって分かる院政期の大像であることが、国宝に指定された理由である。
見どころ
木造阿弥陀如来坐像<院覚作>を前にしたら、まず顔立ちに注目したい。文化庁が内向的と表現する穏やかな表情は、定朝様の流れをくむ院派の特色をよく示している。
次に衣のひだを見たい。体を覆う衣文線は浅く繊細に刻まれ、像全体に柔らかな印象を与えている。像高2メートルを超える大きな像でありながら、量感よりも優美さが前に出る造形である。保存状態がよいため、こうした細部の表現を今も確かめることができる。
拝観について
木造阿弥陀如来坐像<院覚作>は法金剛院の本尊である。京都市観光協会の資料によれば、法金剛院の公開は毎月15日のみで、季節によって変更がある。拝観料は500円で、JR花園駅が最寄りである。公開日は変わることがあるので、訪ねる前に寺(電話075-461-9428)に確かめたい。法金剛院の公式サイトには2026年10月4日時点で接続できなかった。
Q&A
- 木造阿弥陀如来坐像〈院覚作〉はどこにありますか?
- 京都市右京区花園の法金剛院の本尊です。
- 木造阿弥陀如来坐像〈院覚作〉はいつ国宝に指定されましたか?
- 令和2年(2020年)9月30日に国宝に指定されました。
- 院覚とはどのような仏師ですか?
- 平安時代後期の仏師の主流三派のうち、定朝の直系にあたる院派を率いた仏師です。
- この阿弥陀如来坐像はもともとどの堂の本尊ですか?
- 法金剛院には3棟の阿弥陀堂がありましたが、近年では大治5年(1130年)の創建時の堂(西御堂)の像とする見解が定説になっています。
- 法金剛院の拝観日は?
- 京都市観光協会の資料では毎月15日のみの公開で、季節によって変更があります。拝観料は500円です。
基本情報
| 名称 | 木造阿弥陀如来坐像〈院覚作〉(もくぞうあみだにょらいざぞう〈いんがくさく〉) |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市右京区花園扇野町49(法金剛院) |
| 指定区分 | 国宝(美術工芸品・彫刻) |
| 指定年 | 令和2年(2020年)9月30日国宝指定 |
| 員数 | 1軀 |
| 寸法 | 像高224.0センチメートル |
| 所有者 | 宗教法人法金剛院 |
| 公開状況 | 法金剛院の公開日(毎月15日、季節により変更あり)に拝観可、拝観料500円 |
参考文献
- 令和2年 文化審議会答申 美術工芸品の指定(文化庁)
- https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/92093401_03.pdf
- 京都の名庭(京都総合観光案内所 京都市観光協会)
- https://global.kyoto.travel/resource/global/download/17-pdf.pdf
最終更新日: 2026.10.04