古澤醸造店舗兼主屋 ― 街路に向く蔵元の顔

大堂津の中心部、街路に西面して建つのが、古澤醸造の敷地で最も大きな建物、店舗兼主屋である。二階建の主屋は大正2年(1913年)ごろの建築で、大正12年ごろに増築、平成15年(2003年)に改修された。一階の正面は黒漆喰塗の大壁で仕上げ、戸袋まで塗り込めて、重厚な構えを見せる。蔵元が長く町に向けてきた顔である。

登録の理由と価値

主屋は寄棟造の二階建。南側には入母屋造平屋建の座敷棟が続き、正面北端に玄関を構え、座敷・便所・浴室に創意ある意匠を凝らす。大堂津は醸造業で栄えた町で、この規模の町家はその隆盛を伝えている。平成30年(2018年)11月2日、歴史的な街並みを形づくるものとして、登録有形文化財(建造物)に登録された。

見どころ

「醸造」の名が示すとおり、古澤家はかつて焼酎とともに清酒・味噌・醤油・酢を手がけ、のちに焼酎一本へと絞った。

店舗は街路に面し、日中は開いている。代表銘柄の八重桜から熟成酒、日南にちなむ小さな土産の徳利まで、蔵の銘柄が並ぶ。店に入る前に、黒漆喰の壁と格子の連なりを、街路から眺めてみたい。

Q&A

Q店舗兼主屋とはどのような建物ですか。
A古澤醸造が焼酎を売り、家族が暮らし働いてきた、街路に面する建物です。建築面積245平方メートルと、敷地内で最も大きな建物です。
Qここで焼酎を買えますか。
A買えます。店舗はおおむね8時から17時まで開いており(不定休)、八重桜をはじめ蔵の銘柄がそろいます。
Q黒い壁は何でできているのですか。
A一階正面を黒漆喰塗の大壁で仕上げ、戸袋まで塗り込めています。格式ある大型の町家に見られる造りです。
Q焼酎のほかにも造っていたのですか。
A「醸造」の名のとおり、かつては清酒・味噌・醤油・酢も手がけ、のちに焼酎専業になりました。

基本情報

名称古澤醸造店舗兼主屋(ふるさわじょうぞうてんぽけんしゅおく)
所在地宮崎県日南市大堂津四丁目4748(登録上)/蔵元は大堂津4-10-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日平成30年(2018年)11月2日
員数1棟
構造・形式木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積245平方メートル
年代大正2年(1913年)頃/大正12年頃増築、平成15年改修
所有者古澤醸造合名会社
見学店舗8:00〜17:00、不定休/大堂津駅から徒歩約10分

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース ― 古澤醸造店舗兼主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012667
古澤醸造合名会社 ― 公式サイト
https://nichinan-yaezakura.jp/
日南市観光協会 観光にちなん ― 古澤醸造合名会社
https://www.kankou-nichinan.jp/tourisms/792/

最終更新日: 2026.07.03