多田家住宅とは
多田家住宅は、大分県豊後大野市三重町市場にある旧臼杵藩市場組の大庄屋の屋敷で、元治元年(1864年)に建てられた御成屋敷、御成門、主屋、蔵の4件が平成14年(2002年)6月25日に国の登録有形文化財に登録された。所在地は三重町市場1308-1で、豊後大野市によれば現在も多田家が所有している。
文化庁と豊後大野市の解説によれば、御成屋敷は臼杵藩主を迎えるために建てられたとされ、明治時代に入ってからは、大野郡役所の庁舎ができるまで郡役所としても使われた。藩主を迎える座敷と門をもつ点に、大庄屋の家の格式が表れている。
屋敷の配置
4棟は一つの屋敷地のなかで、役割に応じて配置されている。御成門は御成屋敷の式台玄関の正面に建ち、藩主を迎える正式な入口をつくる。主屋は御成屋敷の東側に接して建つ南北棟で、御成屋敷の玄関に並行して妻入の玄関を開き、全体でL字型の平面をなして庭を囲む(文化庁)。蔵は主屋の背面側に建ち、当初は米蔵として使われた。
文化庁は、主屋が屋根面の起りなどで御成屋敷と意匠に差を付けている点に注目している。藩主を迎える建物と家族の住まいを並べながら、形の上で格を分けた構成である。
登録の内訳
登録は4件で、いずれも元治元年(1864年)の建築である。御成屋敷(登録番号44-0078)は「造形の規範となっているもの」、御成門(44-0079)、主屋(44-0080)、蔵(44-0081)は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録された。
規模は、御成屋敷が木造2階建・建築面積166平方メートル、主屋が木造2階建・建築面積200平方メートル、蔵が土蔵造2階建・建築面積58平方メートル、御成門が間口1.7メートルで、いずれも瓦葺である。
見学について
多田家住宅は個人が所有する住宅で、一般公開や見学の受け付けについての公的な案内は見当たらない。訪ねる場合は、敷地に立ち入らず、外から静かに見るにとどめたい。文化財についての問い合わせ先は、豊後大野市社会教育課文化財係(電話0974-24-0040)である。
参考文献
- 多田家住宅御成屋敷(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002865
- 多田家住宅御成門(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002866
- 多田家住宅主屋(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002867
- 多田家住宅蔵(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002868
- 登録文化財(豊後大野市)
- https://www.bungo-ohno.jp/docs/2015022000714/
最終更新日: 2026.10.04
基本情報
| 名称 | 多田家住宅 |
|---|---|
| 所在地 | 大分県豊後大野市三重町市場1308-1 |
| 所有者 | 個人 |
| 指定 | 登録有形文化財 4件 |
| 座標 | 32.97898, 131.58207 |