岩堂セギ分水口とは

岩堂セギ分水口は、山梨県甲州市塩山牛奥にある、昭和2年(1927年)に造られた鉄筋コンクリート造の円筒分水で、平成29年(2017年)5月2日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「いわどうせぎぶんすいこう」。鬢櫛川(びんぐしがわ)の水を3等分して扇状地一帯に送っている(文化庁、山梨県)。

文化庁の記録では、鉄筋コンクリート造、面積9.6平方メートルで、登録番号は19-0090、所有者は甲州市である。甲州市によれば、管理は地元の花園区が行っている。

扇の要の分水口

山梨県によれば、JR中央線の高架付近で鬢櫛川の水を引き、北から西へ広がる扇状地の「扇の要」にあたる岩堂に分水口を設けた。3つに分けられた水は、1本が西側の前田集落へ、2本が北側の牛奥・西野原地区へ向かう。

甲州市は、岩堂セギ分水口を地域の水利に関する代表的な遺構の一つとし、登録を受けて現地に看板を設置した(甲州市)。

登録有形文化財としての価値

岩堂セギ分水口は「造形の規範となっているもの」として登録された。農業用水と生活用水を正確に分けるための施設で、仕組みが外から見て分かる円筒分水の形を昭和初期から伝えている(文化庁、甲州市)。

見どころ

文化庁によれば、大・中・小の三重の円筒からなる。サイフォンの原理で中心の小円筒から湧き上がった水が外側の中円筒にたまり、中円筒の隔壁に12か所設けられた穴で3等分されて、大円筒から3本の水路に注ぐ。

岩堂セギ分水口では、小円筒から水が湧き上がり、中円筒から大円筒へ3等分に分かれて流れる様子を見ることができる(甲州市)。

見学について

岩堂セギ分水口は甲州市塩山牛奥上ノ段1520地先にある屋外の農業水利施設で、現在も地域で使われている。見学は外から行い、水路に近づく際は足元に注意したい。問い合わせは甲州市教育委員会生涯学習課文化財担当(0553-32-5076)。

Q&A

Q岩堂セギ分水口はいつ造られましたか?
A昭和2年(1927年)です(文化庁)。
Q円筒分水の仕組みは?
A中心の小円筒から湧き上がった水を中円筒の12か所の穴で3等分し、大円筒から3本の水路に流します(文化庁)。
Q分けられた水はどこへ行きますか?
A1本は西側の前田集落へ、2本は北側の牛奥・西野原地区へ向かいます(山梨県)。
Q誰が管理していますか?
A甲州市が所有し、地元の花園区が管理しています(甲州市)。
Q岩堂セギ分水口が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成29年(2017年)5月2日です。

基本情報

名称岩堂セギ分水口(いわどうせぎぶんすいこう)
所在地山梨県甲州市塩山牛奥上ノ段1520地先他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成29年(2017年)5月2日登録
員数1基
寸法鉄筋コンクリート造、面積9.6平方メートル
所有者甲州市
公開状況屋外の農業水利施設、外から見学

参考文献

岩堂セギ分水口(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011495
岩堂セギ分水口(山梨の文化財ガイド、山梨県)
https://www.pref.yamanashi.jp/bunka/bunkazaihogo/bunkazai_data/yamanashinobunkazai_ty0086.html
登録有形文化財「岩堂セギ分水口」に看板を設置しました(甲州市)
https://www.city.koshu.yamanashi.jp/docs/2018042100426/
登録有形文化財(建造物)の登録について(甲州市)
https://www.city.koshu.yamanashi.jp/docs/2017062600145/

最終更新日: 2026.10.11