岩瀬文庫とは:豪商岩瀬弥助が市民のために開いた文庫

岩瀬文庫(いわせぶんこ)は、愛知県西尾市亀沢町にある、地元出身の豪商岩瀬弥助が収集した蔵書を市民が閲覧できるようにした文庫で、大正期の書庫と旧児童館の2件が平成11年(1999年)6月7日に登録有形文化財に登録された。

文化庁の記録では、書庫は大正8年(1919年)頃、旧児童館は大正14年(1925年)頃の建築で、所有者は西尾市である。

現在は「古書の博物館」として、西尾市岩瀬文庫が運営している。

書庫と旧児童館

文化庁によると、書庫は煉瓦造地下1階・地上3階建てで、煉瓦の外壁を基調に、窓の上部や窓台などにアクセントとして石材を用いた整った外観をもつ。内部は木組みで柱を立て、3層に床を張って蔵書を納めた。

岩瀬文庫によると、設計は名古屋の西原建築工務所(所長はもと愛知県営繕課技師の西原吉治郎)で、外壁の表面には煉瓦の小口積みに似せた常滑製の素焼きタイルを貼っている。書架は蔵書の大きさや形に合わせたオーダーメイドで、湿気がこもらないよう板を貼らず、床もすのこ状とした。

文化庁によると、旧児童館は岩瀬文庫の児童館として建てられた木造平屋建ての小規模な洋風建築で、下見板張りの外壁、ハーフティンバー風の妻飾り、縦長の上げ下げ窓などに特徴がある。

書庫が守ってきた蔵書

岩瀬文庫によると、蔵書は平成14年(2002年)12月までの約80年間、この書庫の中で守られてきた。地上3階分に蔵書を、地下1階に新聞や雑誌、岩瀬文庫と岩瀬弥助ゆかりの品々を収めていた。

長い年月と2度の大きな地震を経て傷みが見え始め、平成15年(2003年)に新しい収蔵庫が完成して、蔵書はすべて移された。書庫は今や岩瀬文庫のシンボルとなっている。

岩瀬文庫の見学方法

岩瀬文庫によると、開館時間は午前9時から午後5時である。書庫の内部は、年に一度の「にしお本まつり」で特別公開されているが、今年は内部の特別公開はない。

西尾市立図書館によると、旧児童館(現在のおもちゃ館)は現在休館中で、公開されていない。問い合わせは西尾市岩瀬文庫(0563-56-2459)へ。

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「西尾市岩瀬文庫書庫」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001113
文化庁 国指定文化財等データベース「西尾市立図書館おもちゃ館(旧岩瀬文庫児童館)」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001114
西尾市岩瀬文庫「旧書庫」
https://iwasebunko.jp/about/oldarchive.html
西尾市岩瀬文庫 公式サイト
https://iwasebunko.jp/
西尾市立図書館「おもちゃ館」
https://www.library.city.nishio.aichi.jp/contents/facility-top/facility/toy

最終更新日: 2026.09.29

基本情報

名称岩瀬文庫
所在地愛知県西尾市亀沢町474
所有者西尾市
指定登録有形文化財 2件
座標34.87416, 137.05345