加藤家住宅(市川市)とは

加藤家住宅(市川市)は、千葉県市川市本行徳の旧行徳街道沿いにある塩問屋の屋敷で、明治後期に建てられた主屋と煉瓦塀の2件が、平成22年(2010年)4月28日に登録有形文化財となった。市川市はこの2件を、行徳地区で最初の登録有形文化財として紹介している。

「加藤家住宅(市川市)」は、同じ名の物件と区別するためにこのサイトで付けた呼び名で、登録名称は「加藤家住宅主屋」と「加藤家住宅煉瓦塀」である。千葉県内では茂原市と富津市にも加藤家住宅の名をもつ登録有形文化財があるが、所在地も建物も異なる別の物件である。

塩と舟運の町に建つ問屋の屋敷

行徳は、江戸時代の中ごろから近代にかけて、塩づくりと舟による運送で栄えた町で、寺社の多い町でもある。千葉県教育委員会と市川市は、加藤家を有力な塩問屋と紹介している。加藤家住宅(市川市)の2件は、その家が明治後期に整えた住まいの構えを、旧行徳街道に面して残している。

主屋は銘木や模様ガラスの戸を使った上質な近代和風住宅で、煉瓦塀は明治の煉瓦をフランス積で積み上げた塀である。木造の和風住宅と洋風の煉瓦の塀が同じ時期に並んで建てられた点に、明治後期の問屋の暮らしぶりがうかがえる。

2件の登録と配置

加藤家住宅(市川市)の主屋と煉瓦塀は、第67回の登録で、12-0147と12-0148の連番を受けた。登録日は平成22年(2010年)4月28日、官報での告示は同じ年の5月20日で、2件とも「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準による。文化庁のデータベースが示す概要は次のとおり。

  • 主屋:明治後期、木造平屋建、桟瓦葺、建築面積123平方メートル(1棟)
  • 煉瓦塀:明治後期、煉瓦造、延長34メートル(1基)

主屋は旧行徳街道に東面して建つ。煉瓦塀は敷地の東辺の北寄りから隣地との境へ直角に折れて延び、途中に門を構える。街道から見ると、主屋の正面と煉瓦塀が横に並ぶ。

加藤家住宅(市川市)の見学と行き方

加藤家住宅(市川市)は個人の住まいで、一般公開の案内は市川市と千葉県のページには見当たらない(令和8年(2026年)9月確認)。見学は旧行徳街道から主屋の正面と煉瓦塀の外側を眺める形になり、敷地には立ち入れない。写真を撮るときは、道の通行の妨げにならないようにしたい。

最寄り駅は東京メトロ東西線の妙典駅と行徳駅である。同じ本行徳にある市川市行徳ふれあい伝承館(旧浅子神輿店)まではどちらの駅からも歩いて15分ほどとされ、加藤家住宅(市川市)はそこから北東へ直線で100メートルほどの位置にある。伝承館の前には京成バス千葉ウエストの「行徳四丁目」停留所がある。

参考文献

国指定文化財等データベース 加藤家住宅主屋(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00008097
国指定文化財等データベース 加藤家住宅煉瓦塀(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00008098
加藤家住宅主屋ほか(千葉県教育委員会)
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/q111-008.html
国登録有形文化財(市川市)
https://www.city.ichikawa.lg.jp/page/4202.html
市川市行徳ふれあい伝承館(市川市)
https://www.city.ichikawa.lg.jp/page/5075.html
市川市行徳ふれあい伝承館(ちば観光ナビ、千葉県)
https://maruchiba.jp/spot/detail_10466.html

最終更新日: 2026.09.29

基本情報

名称加藤家住宅(市川市)
所在地千葉県市川市本行徳6-1
指定登録有形文化財 2件
座標35.69116, 139.91613