石崎汽船本社とは
石崎汽船本社は、愛媛県松山市三津にある大正13年(1924年)竣工の鉄筋コンクリート造2階建の事務所建築で、平成13年(2001年)4月24日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「いしざききせんほんしゃ」。三津港の波止場の入口に立ち、所有者は石崎汽船株式会社である。
文化庁の記録では、鉄筋コンクリート造2階建、建築面積128平方メートル、陸屋根造。登録番号は38-0010。設計は松山に縁の深い建築家、木子七郎である。
登録有形文化財としての価値
石崎汽船本社は「造形の規範となっているもの」として登録された。文化庁の解説は、瀬戸内海の海運で栄えた三津浜を象徴する建造物と評価している。
松山市によれば、大正12年(1923年)の関東大震災の翌年に竣工したこの社屋は、耐震と防火を考慮して、当時としては画期的な鉄筋コンクリート造を採用した。木子七郎はみずから施工監督にあたり、細部まで技術指導を行い、資材の購入にも関わった。装飾品はすべて大阪で特注されたという。総工費は38,366円である。
木子七郎(明治17年〜昭和30年、1884〜1955年)は代々宮大工の家に生まれ、東京帝国大学を卒業後、大阪に設計事務所を開いた。松山出身の実業家、新田長次郎の女婿となったことから、萬翠荘や愛媛県庁など松山市内にも多くの建物を設計している(松山市)。
見どころ
正面は左右対称である。文化庁によれば、中央部を薄く張り出し、柱型の間に橙色のタイル、両側に白色のタイルを張っている。松山市の解説は、腰を人造石洗い出しとし、玄関の上に小ぶりなバルコニーの手すりを張り出して、簡素なレリーフをあしらっていると記す。
松山市によれば、内部の1階は高い天井と大理石張りのカウンターが目を引く。当初はエレベーターの設置や鉄枠の窓も計画されていたが、予算の都合で実現しなかった。港の入口に立つ小さな2階建ての事務所に、海運会社の意気込みが込められている。
見学について
石崎汽船本社は企業が所有する建物で、外観は三津港の波止場の入口付近から見ることができる。内部の公開や撮影の可否についての公的な案内は見当たらなかった。松山市は連絡先として石崎汽船株式会社(089-951-0128)を挙げている。所在地は松山市三津1-4-9。
Q&A
- 石崎汽船本社はいつ建てられましたか?
- 関東大震災の翌年、大正13年(1924年)に竣工しました。
- 石崎汽船本社が登録有形文化財になったのはいつですか?
- 平成13年(2001年)4月24日です。
- 石崎汽船本社を設計したのは誰ですか?
- 萬翠荘や愛媛県庁も手がけた建築家、木子七郎です。みずから施工監督にもあたりました。
- 石崎汽船本社の外観の特徴は?
- 左右対称の正面で、中央部の柱型の間に橙色、両側に白色のタイルを張り、玄関上にバルコニーの手すりを張り出しています。
- 石崎汽船本社の中は見学できますか?
- 内部公開についての公的な案内はありません。外観は三津港の波止場入口付近から見られます。
基本情報
| 名称 | 石崎汽船本社(いしざききせんほんしゃ) |
|---|---|
| 所在地 | 愛媛県松山市三津1-4-9 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成13年(2001年)4月24日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 鉄筋コンクリート造2階建、建築面積128平方メートル |
| 所有者 | 石崎汽船株式会社 |
| 公開状況 | 外観は見学可(内部公開の案内なし) |
参考文献
最終更新日: 2026.10.05