旧根岸家住宅とは
旧根岸家住宅は、福井県越前市岩本町にある明治前期(1868〜1882年)建築の主屋を中心とした屋敷で、主屋・土蔵・表門の3件が平成23年(2011年)1月26日に国の登録有形文化財に登録された(文化庁)。3件ともNPO法人森のエネルギーフォーラムの所有である。
福井県が令和4年(2022年)に公表した登録有形文化財の資料は、旧根岸家住宅に「旧小林本家」と注記し、紙商いで栄えた小林家の本家にあたると説明している。同じ資料で取り上げられた岩本町の吉田家住宅は、その分家が建てた旧東小林家住宅である。
和紙の里「五箇」の屋敷
岩本町は越前和紙の産地として知られる「五箇」に含まれる集落で(福井県)、文化庁の解説は旧根岸家住宅の所在を「今立の町並み」と記している。
福井県の伝統的民家の調査によると、今立地区の定友から大滝にかけて、妻入の民家の前後にうだつを上げる独特の形が見られ、規模の大きな家が多い。旧根岸家住宅の主屋もこの形をとり、正面と背面に大きなうだつを立てている(文化庁)。
3件の構成と配置
屋敷は通り沿いの水路に面している。表門は水路に架かる橋を渡った先で通りに向き合い、主屋は敷地の中央に西を向いて建つ。土蔵は主屋の後方、敷地の東の端に棟を南北に通して建つ(文化庁)。通りから門、主屋、蔵へと奥に向かって並ぶ配置である。
主屋は明治前期に建てられ、大正7年(1918年)に改修された。土蔵と表門はどちらも昭和前期の建築とされる(文化庁)。登録番号は主屋が18-0087、土蔵が18-0088、表門が18-0089で、主屋は「造形の規範となっているもの」、土蔵と表門は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。各棟の構造は、それぞれのページで扱っている。
見学とアクセス
旧根岸家住宅の内部公開や見学の受け入れについて、公的な案内は確認できなかった。訪れる場合は通りから外観を眺める形になる。敷地は私有地なので立ち入らないようにしたい。
最寄りのバス停は福鉄バス南越線・池田線の「和紙の里」で、ハピラインふくいの武生駅からバスで約30分かかる(越前和紙の里)。バス停から旧根岸家住宅までは直線でおよそ600メートルである。北陸新幹線の越前たけふ駅からは、和紙の里までタクシーで約10分とされる。
参考文献
- 旧根岸家住宅主屋(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008452
- 旧根岸家住宅土蔵(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008453
- 旧根岸家住宅表門(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00008454
- 登録有形文化財(建造物)の登録について(福井県、令和4年7月)
- https://www2.pref.fukui.lg.jp/press/atfiles/pac01657607408b5.pdf
- 平成18年度認定 ふくいの伝統的民家(福井県)
- https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/bunshin/nintei-shokai_d/fil/H18_denmin.pdf
- 越前和紙の里 アクセス(越前和紙の里)
- https://www.echizenwashi.jp/
最終更新日: 2026.10.20
基本情報
| 名称 | 旧根岸家住宅 |
|---|---|
| 所在地 | 福井県越前市岩本町16字中町8-1 |
| 所有者 | NPO法人森のエネルギーフォーラム |
| 指定 | 登録有形文化財 3件 |
| 座標 | 35.90848, 136.24867 |