坂井家住宅(三国町)とは

坂井家住宅(三国町)は、福井県坂井市三国町北本町にある明治初期の町家で、「かぐら建て」の主屋と土蔵、荷蔵の3件が平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「さかいけじゅうたく」。

屋敷は三国湊の古い町並みのなかにあり、通りに面した主屋から、中庭、土蔵、荷蔵と奥へ続き、いちばん奥の荷蔵が九頭竜川に面する。

同じ「さかいけじゅうたく」という読みの登録文化財が、坂井市丸岡町と鯖江市にもある(どちらも「酒井家」)。このサイトでは区別のため「坂井家住宅(三国町)」と呼んでいる。

三国湊の町家とかぐら建て

坂井家住宅(三国町)の主屋は、切妻造・妻入の主体部の前方に、平入の表屋を付けた「かぐら建て」の町家である。坂井市は、かぐら建てをこの地域に特徴的な町家の形式として紹介している。

文化庁は、繊細な出格子を付け、2階の両端に袖壁を備えた整った外観が、歴史的な町並みのなかでもひときわ目立つと評している。通りから見ると平入の町家に見えるが、背後には妻入の大きな屋根が控えている。

奥の荷蔵については、九頭竜川に面して下見板張りの南の妻を見せる姿が、舟運の盛んだったころの三国の様子を伝えると文化庁は記す。通りの側に住まいの顔を、川の側に蔵の顔を向けた屋敷である。

坂井家住宅の3件と登録

坂井家住宅(三国町)の3件は、平成17年(2005年)7月12日付で登録有形文化財となった(官報告示は同年8月2日で、坂井市の一覧は告示日を載せている)。登録番号は18-0041から18-0043までの連番で、いずれも「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁のデータベースに載る年代と規模は次のとおり。

  • 主屋:明治初期。木造2階建、建築面積75㎡。間口3間半、奥行6間半
  • 土蔵:明治初期。土蔵造平屋一部2階建、建築面積35㎡。桁行3間、梁間2間半
  • 荷蔵:明治初期。土蔵造2階建、建築面積58㎡。桁行5間、梁間3間半

主屋の1階を貫く通り土間は、土蔵の東面に葺き降ろした下屋の下の通路へ続き、そこから荷蔵の西側の通路を抜けて、南面の背戸へ至る。通りから川までが一本の動線で結ばれている。各棟の構造は、それぞれのページで扱っている。

坂井家住宅の見学とアクセス

坂井家住宅(三国町)は個人の住宅で、内部の公開や見学会の案内は見つからなかった(2026年10月確認)。主屋は通りに面しているため、かぐら建ての表構えは通りから眺められる。

福井県の案内によると、えちぜん鉄道三国芦原線の三国駅から歩いて約5分。通りで立ち止まる際は、通行や住む人の迷惑にならないようにしたい。

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)坂井家住宅主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004747
国指定文化財等データベース(文化庁)坂井家住宅土蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004748
国指定文化財等データベース(文化庁)坂井家住宅荷蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004749
福井の文化財(福井県)坂井家住宅主屋
https://bunkazai.pref.fukui.lg.jp/search_category/content?detail_id=692-0
福井の文化財(福井県)坂井家住宅土蔵
https://bunkazai.pref.fukui.lg.jp/search_category/content?detail_id=693-0
福井の文化財(福井県)坂井家住宅荷蔵
https://bunkazai.pref.fukui.lg.jp/search_category/content?detail_id=694-0
坂井市 国の登録文化財
https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/bunka/kanko-bunka/bunka/bunkazai/kuni-toroku.html
坂井市 旧岸名家
https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/kankou/kanko-bunka/kanko/rekishi/kishinake.html

最終更新日: 2026.10.01

基本情報

名称坂井家住宅(三国町)
所在地福井県坂井市三国町北本町3-9-32
指定登録有形文化財 3件
座標36.21410, 136.14688