木瓜とは

木瓜は、丸みを帯びた四つまたは五つの弧を組み合わせて、花のような輪郭をつくった文様である。「もっこう」と読み、窠紋とも書く。鳥の巣を上から見た形をかたどったものといわれ、古くから装束や調度の文様として用いられた。

家紋としても広く使われ、織田家の紋として知られる。建築では、襖の引手や金具、欄間や門柱の彫刻などにこの形を用いる例がある。記録では、形を指して「木瓜形」と書かれることが多い。

記録と実物で見分ける手がかり

山口県周防大島町の旧福元家住宅石塀及び煉瓦塀は、アメリカへの移民で財を成した貿易商の屋敷を囲む塀で、門柱は柱頭の下を頸切りにした角柱に木瓜形を彫り、意匠を凝らしていると記録される。塀全体の中で、屋敷の入口にあたる門柱に装飾が集められている。

現地では、丸い弧が四つ以上つながった花形の輪郭を探す。四つ弧のものを四つ木瓜、五つ弧のものを五つ木瓜と呼び分けることもある。

参考文献

旧福元家住宅石塀及び煉瓦塀|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014208

最終更新: 2026.09.27