3棟が登録された、桐生の町なかの住宅

荻原家住宅は、群馬県桐生市新宿2-9-7にある住宅で、3棟が2007年(平成19年)5月15日に登録有形文化財(建造物)となった。指定された文化財ではなく、登録された文化財である。3棟はいずれも1877年に建てられている。

3棟は、主屋、土蔵、門及び塀である。

文化庁は主屋を、桐生市街中心の新宿通りに東面して敷地を構える、と記す。ふりがなの欄は、はぎわらけじゅうたく、である。

3棟の年代が、すべて同じ年である

建てられた時期に、隔たりがない。

主屋、土蔵、門及び塀の3棟とも、年代の欄は明治、1877年である。

重田家住宅でも、6棟がすべて1877年だった。遠く離れた二つの屋敷が、同じ年に整えられていることになる。

大石家住宅は約70年、楠森河北家住宅は111年に散っていた。

本件は3棟と少なく、しかも一時にそろう。

屋敷の構えが、一度にまとめて整えられたことになる。

座敷が、蔵の前という名で呼ばれる

部屋の名が、隣の蔵との関係から付けられている。

文化庁は主屋の座敷棟を、蔵前座敷と奥座敷の6畳2室からなる、と記す。

土蔵については、主屋座敷部の北に接して建つ、とされる。続けて、1階南面東寄りに戸口を設け、主屋の蔵前座敷に両開塗戸を開く、とある。

蔵の戸が、座敷に直接開く。その座敷が、蔵前座敷と呼ばれる。

大石家住宅の内蔵は、主屋と渡り廊下でつながっていた。あちらは廊下をはさむ。

本件は、蔵と座敷が戸一枚で接する。部屋の名がその接し方を示すことになる。

主屋が、町なかにあって小さい

屋敷の中心となる建物が、農家の主屋に比べて小さい。

主屋は木造平屋建、建築面積59平方メートルである。土蔵は35平方メートルとされる。

大石家住宅主屋は279平方メートル、楠森河北家住宅主屋は254平方メートル、吉田家住宅主屋は306平方メートルだった。

それらはいずれも農村の家である。本件は、桐生市街の中心で通りに面した町なかの家になる。

主屋は、切妻造の玄関部と片流れ屋根の座敷部が矩折れに接続する、とされる。矩折れは直角に折れ曲がることをいう。

限られた敷地のなかで、二つの部分を直角に組み合わせていることになる。

見学

所在は群馬県桐生市新宿2-9-7である。3棟とも同じ地番で記される。

門及び塀は、敷地南側の小路に面して開く門で、間口3.4メートルの棟門とされる。塀は門の西から延長19メートルある。

文化庁は門及び塀を、敷地南側の景観を引き締める、と記す。土蔵については、西妻面の1・2階の窓が景観のアクセントとなっている、とされる。

名称の字は荻原、ふりがなは、はぎわらとされる。荻の字の読みとしては、おぎが一般的である。

所有者の記録がなく、公開の有無や条件は所有者の定めによる。訪問前に確認したい。

参考文献

文化遺産オンライン 荻原家住宅主屋
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/182296
文化遺産オンライン 荻原家住宅土蔵
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/190870
文化遺産オンライン 荻原家住宅門及び塀
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/143411
文化庁 国指定文化財等データベース
https://kunishitei.bunka.go.jp/

最終更新日: 2026.09.21

基本情報

名称荻原家住宅
所在地群馬県桐生市新宿2-9-7
指定登録有形文化財 3件
座標36.39913, 139.33749