旧北炭夕張炭鉱とは
旧北炭夕張炭鉱は、北海道夕張市高松と社光に残る、北海道炭礦汽船(北炭)の夕張炭鉱の遺構で、明治33年(1900年)の天龍坑の2つの坑口から昭和26年(1951年)のズリ捨線の施設まで7件が、平成18年(2006年)10月18日に国の登録有形文化財に登録されている(文化庁)。

天龍坑の坑口と模擬坑道
明治33年の天龍坑の人車斜坑坑口と資材斜坑坑口は、北炭夕張鉱業所の管内で最大級の採炭量を誇った第二鉱区を代表する煉瓦造の遺構である。人車斜坑坑口は錐形の石の要石と左右の翼部をもち、資材斜坑坑口には「天龍坑」と陰刻した扁額を掲げる(文化庁)。
その東の模擬坑道は、天龍坑の補助的な坑道の一部を利用して、見学用と鉱員の養成用に整えた延長180メートルの煉瓦造アーチの坑道で、古レールで一部を補強している(文化庁)。
鉄道とズリ捨線の施設
昭和11年(1936年)の高松跨線橋は、旧炭鉱専用鉄道に架かる開腹式の鉄筋コンクリートアーチ橋で、地盤の高さの違いに合わせて橋桁を傾ける。昭和26年の高松ズリ捨線は、坑内や選鉱場で生じたズリを市内最大のズリ山に運ぶ線で、半円7連の拱橋、鉄製の炭車スキップが走ったスキップ隧道、ベルトコンベヤーが通ったベルト隧道の西坑門が残る(文化庁)。各件の詳しい構造は、それぞれのページで扱っている。
見学について
所有者は文化庁の記録に記載がない。模擬坑道と天龍坑の坑口は夕張市石炭博物館の敷地にあり、公式サイト(2026年11月確認)によれば、模擬坑道の出口に天龍坑の坑口が残る。模擬坑道は2019年4月の火災の後、2025年4月に一般公開を再開した(北海道新聞、2025年4月30日)。博物館は2026年11月4日から2027年4月下旬まで冬期休館で、北海道観光公式サイトでは開館時間は10時〜17時(4〜9月)、10時〜16時(10月〜)、火曜休館、有料とされる。跨線橋とズリ捨線の施設の見学について、公的な案内は確認できなかった。
参考文献
- 旧北炭夕張炭鉱天龍坑人車斜坑坑口(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005704
- 旧北炭夕張炭鉱天龍坑資材斜坑坑口(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005705
- 旧北炭夕張炭鉱模擬坑道(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005707
- 旧北炭夕張炭鉱専用鉄道高松跨線橋(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005703
- 旧北炭夕張炭鉱高松ズリ捨線拱橋(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005708
- 旧北炭夕張炭鉱高松ズリ捨線スキップ隧道(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005709
- 旧北炭夕張炭鉱高松ズリ捨線ベルト隧道西坑門(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00005716
- 夕張市石炭博物館(公式サイト)
- https://www.coal-yubari.jp/
- 夕張市石炭博物館(北海道観光公式サイト)
- https://www.visit-hokkaido.jp/spot/detail_13057.html
- 夕張再生の象徴 石炭博物館の模擬坑道、火災のショック乗り越え7年ぶり一般公開(北海道新聞、2025年4月30日)
- https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1154360/
最終更新日: 2026.11.07
基本情報
| 名称 | 旧北炭夕張炭鉱 |
|---|---|
| 所在地 | 北海道夕張市高松・社光 |
| 指定 | 登録有形文化財 7件 |
| 座標 | 43.06538, 141.98997 |