畠中家住宅(野良時計)蔵とは

畠中家住宅(野良時計)蔵は、高知県安芸市土居の野良時計の敷地に明治20年(1887年)に建てられた木造2階建の蔵で、平成8年(1996年)12月20日に時計台のある主屋とともに国の登録有形文化財に登録された。建築面積は21平方メートルで、主屋のすぐ近くに建つ。

登録番号は39-0002。主屋の39-0001に続く番号で、2棟がそろって高知県の登録有形文化財(建造物)の最初の2件になった。

登録の理由:田園の風景をつくる脇役

畠中家住宅(野良時計)蔵が評価されたのは、単独の建物としての規模や格式ではない。文化庁の解説は、時計台の載る主屋とこの蔵が一緒になって、静かな田園地帯になじんだ風景をつくり、それが広く親しまれてきたことを登録の理由に挙げている。登録基準も主屋と同じ「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。

時計台だけが目立つ家ではあるが、もし蔵がなければ屋敷の輪郭はずっと寂しいものになる。背の高い主屋と小さな蔵が並ぶことで、農家の屋敷らしい構えが保たれている。

見どころ:大壁の蔵と外観の飾り

畠中家住宅(野良時計)蔵は、柱を壁の中に塗り込めた大壁造の土蔵である。登録上の構造は木造2階建だが、外から見える面はほとんどが厚い塗り壁で、木の骨組みは表に出ない。

壁の足元、腰から下には板が張られている。雨の跳ね返りから塗り壁を守るための処理で、上の白い壁と下の板張りで外観が上下に分かれて見える。

妻側の壁(屋根の三角形が見える面)には小さな窓が開き、その上に水切りの小さな庇が付く。建物の大きさに比べて控えめな飾りだが、窓と小庇があるだけで、のっぺりしがちな蔵の妻壁に表情が生まれている。

見るときは、蔵だけを切り取るより、主屋の時計台と一緒に視界に入れたい。登録の理由がそのまま目の前に並ぶことになる。

見学方法

畠中家住宅(野良時計)蔵は個人の敷地内にあり、内部は公開されていない。見学は道路から外観を眺めるだけで、敷地には立ち入らない。蔵は主屋のそばに建っているので、時計台を見に来た位置から一緒に確かめられる。

妻壁の小窓や腰の板張りは近づかないと分かりにくいが、柵や敷地の境を越えて近寄ることはできない。望遠レンズや双眼鏡があると細部を追いやすい。

Q&A

Q畠中家住宅(野良時計)蔵の中に入れますか?
A入れません。個人の敷地内の蔵で、内部は公開されていません。道路から外観を眺めるだけにしてください。
Q畠中家住宅(野良時計)蔵はいつ建てられ、いつ登録されましたか?
A明治20年(1887年)の建築で、平成8年(1996年)12月20日に主屋とともに国の登録有形文化財に登録されました。登録番号は39-0002です。
Q畠中家住宅(野良時計)蔵はどんな造りの建物ですか?
A木造2階建、瓦葺、建築面積21平方メートルの土蔵で、柱を壁の中に塗り込めた大壁造です。腰から下は板張りで、妻壁に小窓と水切りの小庇があります。
Q畠中家住宅(野良時計)蔵が登録された理由は何ですか?
A時計台のある主屋とともに、静かな田園地帯になじんだ風景をつくり、広く親しまれてきたことが評価されました。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。
Q畠中家住宅(野良時計)蔵はどこから見ればよいですか?
A主屋のそばに建っているので、時計台を眺める道路からあわせて見られます。細部を見たいときは双眼鏡などを使い、敷地には入らないようにしてください。

基本情報

名称畠中家住宅(野良時計)蔵
所在地高知県安芸市土居638-4
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成8年(1996年)12月20日登録
員数1棟
寸法木造2階建、瓦葺、建築面積21平方メートル
所有者個人
公開状況非公開(外観のみ道路から見学可)

参考文献

畠中家住宅(野良時計)蔵(文化庁 国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00000106
畠中家住宅(野良時計)蔵(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/176326
野良時計(安芸市観光協会)
https://www.akikanko.or.jp/kanko/noradokei.html

最終更新日: 2026.09.27