木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)とは:跪坐の両脇侍を伴う、中尊周丈六の来迎形阿弥陀三尊像の唯一の遺例

木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)(もくぞうあみだにょらいおよびりょうきょうじざぞう)は、京都府京都市左京区大原の三千院の往生極楽院阿弥陀堂に安置される平安時代の阿弥陀三尊像で、平成14年(2002年)6月26日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、員数は3躯、所有者は三千院で、明治35年(1902年)7月31日に当時の制度で指定されている。

文化庁によると、銘記により、実照が願主となって久安4年(1148年)に勢至菩薩像を造立したことが分かる。

木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)の造立

文化庁の詳細解説によると、極楽院(往生極楽院)は『吉記』の記事から真如房上人の創建と分かる。真如房上人は天台の浄土教家の円昭とみられ、実照は天台僧行慶のもとにいた。このころの大原は融通念仏の運動が盛んで、大型の来迎三尊を造立したことは、大勢が集まって念仏する融通念仏の信仰形態との関連で理解できる。

三躰とも前面が頭躰を通して左右二材、後面は頭躰別材で躰部背面が左右二材となる木寄せが共通する。両脇侍像は変則的な木寄せで半丈六の大像を前傾させる工夫をしており、文化庁はこれを、このような造像例がそれまであまりなかったためとしている。

木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)の見どころ

文化庁によると、両脇侍が跪坐となる来迎形の阿弥陀三尊像は11世紀から行われてきたが、現存例は等身以下の比較的小さな像が多く、中尊周丈六、両脇侍半丈六の大きさをもつこの像は異例である。

文化庁は、京都周辺に残る定朝様の一例でありながら、銘記で製作年、願主、願意などが分かる稀有な例であり、融通念仏との関係が推定される、この大きさの来迎形阿弥陀三尊像の唯一の遺例としている。

木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)の見学方法

大原観光保勝会によると、三千院の拝観時間は3月から10月が午前9時から午後5時、11月が午前8時45分から午後4時45分、12月から2月が午前9時から午後4時30分で、年中無休である。拝観料は一般700円である。

問い合わせは三千院(075-744-2531)へ。

Q&A

Q往生極楽院の阿弥陀三尊像はいつ国宝に指定されましたか?
A平成14年(2002年)6月26日に国宝に指定されました。
Qこの三尊像はいつ造られたのですか?
A銘記により、勢至菩薩像は久安4年(1148年)の造立と分かります。
Qこの三尊像の特徴は?
A両脇侍が跪坐となる来迎形で、中尊周丈六、両脇侍半丈六の大きさをもちます。
Qこの三尊像と融通念仏の関係は?
A大勢が集まって念仏する融通念仏の信仰形態との関連が推定されています。
Q三千院の拝観料は?
A一般700円です。

基本情報

名称木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)(もくぞうあみだにょらいおよびりょうきょうじざぞう)
所在地京都府京都市左京区大原来迎院町540(三千院)
指定区分国宝(彫刻)
指定年平成14年(2002年)6月26日指定(明治35年(1902年)7月31日旧制度指定)
員数3躯
寸法文化庁データベースに記載なし
所有者三千院
公開状況拝観料一般700円

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(往生極楽院阿弥陀堂安置)」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/3545
大原観光保勝会「三千院」
https://kyoto-ohara-kankouhosyoukai.net/detail/5519/

最終更新日: 2026.10.01