紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉とは:新羅の華厳宗の祖師を描いた、明恵ゆかりの絵巻

紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉(しほんちゃくしょくけごんしゅうそしえでん(けごんえんぎ))は、京都府京都市右京区梅ケ畑栂尾町の高山寺が所有する鎌倉時代の絵巻7巻で、昭和27年(1952年)11月22日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、員数は7巻、所有者は宗教法人高山寺である。

高山寺によると、華厳縁起とも呼ばれ、新羅の華厳宗の祖師である義湘と元暁の物語を描いている。

紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉の構成と物語

高山寺によると、もとは義湘絵4巻と元暁絵2巻からなり、別筆である。その後、損失や錯簡のある各3巻の形で長く伝えられたが、平成8年(1996年)の修理で、義湘絵4巻、元暁絵3巻に改められた。縦31.7センチメートル、全長748.3センチメートルから1712.0センチメートルである。

義湘絵は女人善妙との物語を、元暁絵は王妃の治癒の物語を中心に展開する。京都国立博物館によると、唐の長者の娘善妙は新羅から来た僧義湘に恋心を打ち明けて諭され、帰国する義湘の船を追って海に身を投げ、龍に化身して航海を守る。

紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉の見どころ

高山寺によると、『宋高僧伝』に基づき、女人教導の目的で明恵が監修して詞書をつくったものかとされ、両祖師の姿には明恵自身が投影されているといわれる。高僧伝絵の最初期を飾る優品で、宋画の影響が見られ、画中に人物の発言を書き込むこともこの絵伝以前には見られない。

京都国立博物館は、長い画面に物語を連続して描き、善妙が龍に化身して船を背負う場面へとリズミカルに盛り上げていく躍動的な表現を見どころとしている。

紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉の見学方法

絵巻は高山寺が所有しており、常時公開されているわけではない。公開の機会は高山寺や展覧会の案内で確かめたい。

Q&A

Q紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉はいつ国宝に指定されましたか?
A昭和27年(1952年)11月22日に国宝に指定されました。
Q華厳宗祖師絵伝には何が描かれていますか?
A新羅の華厳宗の祖師、義湘と元暁の物語です。
Q華厳宗祖師絵伝は何巻ありますか?
A平成8年(1996年)の修理で改められた、義湘絵4巻と元暁絵3巻の計7巻です。
Q善妙の物語とは?
A義湘に恋した善妙が海に身を投げ、龍に化身して義湘の船を守る物語です。
Q華厳宗祖師絵伝は誰が制作に関わったのですか?
A高山寺によると、明恵が監修して詞書をつくったものかとされています。

基本情報

名称紙本著色華厳宗祖師絵伝〈(華厳縁起)〉(しほんちゃくしょくけごんしゅうそしえでん(けごんえんぎ))
所在地京都府京都市右京区梅ケ畑栂尾町(高山寺)
指定区分国宝(絵画)
指定年昭和27年(1952年)11月22日指定
員数7巻
寸法縦31.7センチメートル、全長748.3センチメートルから1712.0センチメートル(高山寺)
所有者宗教法人高山寺
公開状況常時公開ではない

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「紙本著色華厳宗祖師絵伝」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/60
高山寺「国宝」
https://kosanji.com/about/national_treasure/
京都国立博物館「華厳宗祖師絵伝」
https://www.kyohaku.go.jp/jp/learn/home/dictio/kaiga/43kegon/

最終更新日: 2026.09.29