明月記〈自筆本〉とは:源平の争乱から承久の乱後までを記した定家の日記の原本

明月記〈自筆本〉(めいげつき〈じひつぼん〉)は、京都府京都市上京区の冷泉家時雨亭文庫が所有する、藤原定家の日記『明月記』の原本で、平成12年(2000年)6月27日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、員数は58巻と1幅で、所有者は公益財団法人冷泉家時雨亭文庫である。

文化庁によると、冷泉家に伝来した原本で、日次記56巻、1幅、建久9年12月10日臨時祭記1巻、年未詳の断簡1巻からなる。

明月記〈自筆本〉の内容

文化庁によると、『明月記』は源平の争乱から承久の乱の後に至る変動期の宮廷・公家社会の実相や武家の動静、定家自身の文学活動や所感などを記した、鎌倉時代前期研究の第一級史料である。執筆年代は治承年間(1177年から1180年)から、80歳で亡くなった仁治2年(1241年)に及ぶと伝えられる。

冷泉家時雨亭文庫の日次記は、建久3年(1192年)3月から天福元年(1233年)10月までの間の、途中断絶しながらおよそ25年分を残す。各巻はほぼ3か月ごとに巻に仕立てられている。いずれも定家が自ら整理した清書本で、定家による加筆や墨の抹消訂正が少なくなく、定家の指揮監督の下で側近が書写したものも含まれる。

明月記〈自筆本〉の見どころ

文化庁によると、紙背文書は34巻にあり、およそ600通を数える。昭和57年(1982年)に重要文化財に指定され、昭和63年(1988年)から12か年をかけた修理で紙背文書が解読できるようになった。ほとんどが書状で定家宛が多く、『明月記』の本文を補う重要な資料である。修理の完成とともに国宝に指定された。

新たに見いだされた掛幅は、正治2年(1200年)10月27日条の断簡で、定家の正四位下への叙位に関わる記事である。附として、江戸時代中期の補写本と、10巻分の旧表紙1巻が指定されている。

明月記〈自筆本〉の見学方法

写本は冷泉家時雨亭文庫が所有しており、常時公開されているわけではない。公開の機会は展覧会の案内で確かめたい。

Q&A

Q明月記〈自筆本〉はいつ国宝に指定されましたか?
A平成12年(2000年)6月27日に国宝に指定されました。
Q明月記とは何ですか?
A藤原定家の日記で、鎌倉時代前期研究の第一級史料です。
Q冷泉家の明月記は何年分ありますか?
A建久3年(1192年)から天福元年(1233年)までのおよそ25年分です。
Q紙背文書とは?
A料紙の裏にある書状などで、約600通あり、定家宛が多く、本文を補う資料です。
Q明月記はどこにありますか?
A京都の冷泉家時雨亭文庫が所有しています。

基本情報

名称明月記〈自筆本〉(めいげつき〈じひつぼん〉)
所在地京都府京都市上京区(冷泉家時雨亭文庫)
指定区分国宝(古文書)
指定年平成12年(2000年)6月27日指定
員数58巻、1幅(附 補写本1巻、旧表紙1巻)
寸法文化庁データベースに記載なし
所有者公益財団法人冷泉家時雨亭文庫
公開状況常時公開ではない

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「明月記〈自筆本〉」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/9062
文化遺産オンライン「明月記〈自筆本〉」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/201223

最終更新日: 2026.09.29