千歳家住宅とは

千歳家住宅は、京都府京都市伏見区阿波橋町にある材木商の屋敷で、明治2年(1869年)に建てられた主屋と、離れ・旧蔵・新蔵の計4棟が、平成29年(2017年)6月28日に国の登録有形文化財(建造物)に登録された(文化庁)。登録番号は26-0522から26-0525の連番である。

「千歳」はここでは「せんざい」と読む。文化庁の名称の読みは「せんざいけじゅうたく」で、京都市も同じ屋敷を「千歳(せんざい)邸」と呼んでいる。

京都市によれば、千歳家は舟運の町であった伏見で材木商として活躍した家である。京都市はこの屋敷について、明治初期の町家の力強い外観をよく残し、運河に面して交通の要衝だった伏見の景観に欠かせない建物としている。

濠川沿いの屋敷構え

千歳家住宅の主屋は、濠川の西側を通る道に東を向けて建つ(文化庁)。主屋の西奥には渡り廊下でつながる離れがあり、離れの北に旧蔵、そのさらに北に新蔵が並ぶ。通りに面した大型の町家の背後に、客を迎える離れと2棟の蔵を置いた構成である。

4棟の建築年は、主屋が明治2年(1869年)、旧蔵が明治初期(1868〜1882年)、新蔵が昭和2年(1927年)、離れが昭和8年(1933年)である(文化庁)。明治のはじめの主屋と蔵に、昭和の初めに蔵と離れが加わった。

旧蔵と新蔵は、どちらも水害に備えた石積みの基礎の上に建つ(文化庁)。川べりの敷地という条件が、2棟の蔵の足もとにそのまま表れている。各棟の構造や意匠は、それぞれのページで扱っている。

京都市による指定

千歳家住宅は国の登録とは別に、京都市から「千歳邸」の名で、平成24年(2012年)に景観重要建造物(景061)に、同年12月26日に歴史的風致形成建造物(歴039)に指定されている(京都市)。京都市の歴史的意匠建造物の一覧にも、伏見の2番目として載る。

京都市の歴史的風致維持向上計画の一覧でも、千歳家住宅の築年は明治2年(1869年)とされ、文化庁の記録と一致する。

見学について

千歳家住宅の内部の公開について、公的な案内は確認できなかった。主屋の正面は濠川西側の道に面しているので、外観は道路から見ることができる。敷地には立ち入らず、通りから眺めたい。

最寄り駅は京阪本線の中書島駅で、文化庁データベースの座標で測ると、千歳家住宅は駅から北西へ直線でおよそ700メートルにある。同じ京阪本線の伏見桃山駅からは西へおよそ800メートルで、どちらからも歩いて10〜15分ほどが目安になる。

参考文献

千歳家住宅主屋(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011733
千歳家住宅離れ(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011734
千歳家住宅旧蔵(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011735
千歳家住宅新蔵(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011736
京都市の歴史的建造物(京都市 都市計画局 パンフレット)
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/cmsfiles/contents/0000300/300670/panfuretto0821.pdf
京都市歴史的風致維持向上計画 歴史的風致形成建造物指定一覧(京都市)
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/cmsfiles/contents/0000282/282388/7-2.pdf
平成24年度第2回京都市歴史まちづくり推進協議会 議事要旨(京都市)
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/cmsfiles/contents/0000147/147435/gidai1gijiyousi.pdf
歴史的意匠建造物の指定状況について(京都市)
https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000281312.html

最終更新日: 2026.11.02

基本情報

名称千歳家住宅
所在地京都府京都市伏見区阿波橋町401他
指定登録有形文化財 4件
座標34.93222, 135.75564