金具屋とは

金具屋は、長野県下高井郡山ノ内町平穏の渋温泉にある宝暦8年(1758年)創業の温泉旅館で、昭和初期に建てられた斉月楼・大広間・別館臨仙閣の本館と浴堂の4件が国の登録有形文化財に登録されている(文化庁、金具屋公式サイト)。

手前に軒と吊り灯籠、奥に明かりのともる木造の多層の建物
吊り灯籠越しに見る夜の金具屋旅館斉月楼Yiannis Theologos Michellis / CC0(パブリックドメイン) / Wikimedia Commons

金具屋の公式サイトによれば、祖先は長岡藩に仕えた金具師で、屋号もこの家業に由来する。宝暦4年(1754年)の山崩れで神明山のふもとの仕事場が被害を受け、建て直しの際に温泉を掘り当てたことから、品物を届けに来る職人を泊めるようになり、宝暦8年(1758年)に温泉宿を開いた。金具師と宿の兼業は4代目まで続いたという。

金具屋の4件の登録有形文化財

登録されているのは、木造4階建の客室棟である金具屋旅館斉月楼と、170畳の金具屋旅館大広間(ともに昭和11年・1936年竣工、平成15年(2003年)7月1日登録)、昭和4年(1929年)に建てられた金具屋別館臨仙閣の本館と浴堂(平成23年(2011年)10月28日登録)の4件である(文化庁)。

金具屋の公式サイトは、臨仙閣を木造の高層建築を試みた建物と位置づけ、その経験から木造4階建の斉月楼が計画されたと説明している。斉月楼と大広間の棟梁は小布施の宮大工、三田清助で、昭和9年(1934年)に上棟した。

斉月楼と大広間は旅館の本体(平穏2202番地)にあり、臨仙閣の本館と浴堂は少し離れた川沿いの通りに、小路を挟んで東西に並ぶ(文化庁)。各棟の構造と見どころは、それぞれのページで扱っている。

金具屋の見学と行き方

金具屋はいまも営業する旅館で、館内に入れるのは宿泊者に限られる。日帰り入浴や食事だけの利用は受け付けておらず、午前10時から午後3時までは営業時間外である。チェックインは午後3時、チェックアウトは午前10時。宿泊者向けには「文化財巡り」と呼ぶ館内案内が毎日午後5時30分から約40分、無料で行われ、到着時に申し込む(金具屋公式サイト)。宿泊しない人も、渋温泉の石畳の通りから斉月楼や臨仙閣の外観を見ることができる。

金具屋の最寄り駅は長野電鉄長野線の終点、湯田中駅である。駅から長電バスで約10分(約250円)、「渋温泉」または「和合橋」で降りて徒歩2分。タクシーでは約7分、約1,500円かかる。宿泊者には予約制の駅送迎もある。車の場合は上信越自動車道の信州中野インターチェンジから国道292号を志賀高原方面へ約20分。金具屋の駐車場は旅館から離れた屋外にあり、午後3時以降は旅館まで送迎がある。渋温泉の通りには高さ2.3メートル以上の車両は入れない(金具屋公式サイト)。

参考文献

金具屋旅館斉月楼(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00003429
金具屋旅館大広間(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00003430
金具屋別館臨仙閣本館(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009016
金具屋別館臨仙閣浴堂(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009017
金具屋の歴史その1(江戸時代1758-)(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/archives/history/history01
金具屋の歴史その3(大正~昭和初期)(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/archives/history/history03
金具屋の歴史その4(昭和十年前後)(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/archives/history/history04
交通アクセス(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/access/cartrain
よくあるご質問(歴史の宿 金具屋)
https://kanaguya.com/archives/faq

最終更新日: 2026.10.29

基本情報

名称金具屋
所在地長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2202
所有者有限会社金具屋ホテル
指定登録有形文化財 4件
座標36.73458, 138.43243