守福寺宝殿とは

守福寺宝殿は、岡山市北区下足守にある暦応元年(1338年)の花崗岩製の石造宝殿で、昭和36年(1961年)3月23日に国の重要文化財に指定された。読みは「しゅふくじほうでん」。木造の社殿の形を石で彫り出した小さな祠で、文化庁は年代を室町前期としている。

文化庁の記録では、石造、切妻造、妻入、向拝一間で、「暦応元年戊寅十一月二十二日」の刻銘がある。所有者は守福寺。岡山県の解説によれば、規模は間口0.8メートル、奥行1.4メートル、高さ2.0メートルである。

王子権現の祠として

岡山県の解説によれば、守福寺宝殿は刻銘から王子権現を祀った祠であることがわかる。建立年も向拝柱の刻銘で確かめられ、建立の年月日まで知られる中世の石造物である。

平安時代後期の「備中国足守荘絵図」(神護寺蔵、嘉応元年=1169年)には「王子堂」が描かれており、県はこれを現在の宝殿の前身にあたる建物と推測している。荘園の絵図に描かれた堂と、170年ほど後に刻まれた石の祠が、同じ信仰の流れでつながっていることになる。

重要文化財としての価値

守福寺宝殿は昭和36年(1961年)に重要文化財に指定された。木造の社殿の形を石で写した中世の宝殿で、刻銘によって建立の年月日と祀られた神がわかり、平安時代の絵図に描かれた前身の堂までたどれる点に価値がある。

見どころ

守福寺宝殿の屋根は、正面から見ると春日造、背面は寄棟造という前後で異なる形をとる(岡山県)。文化庁は形式を切妻造・妻入・向拝一間と記しており、正面に向拝を張り出した妻入の社殿を石で表したものと読める。正面と背面の両方に回って、屋根の形の違いを見比べたい。

向拝柱には建立の年月日を刻んだ銘がある。高さ2.0メートルほどの小さな祠なので、柱の銘や屋根の細部は近くで確かめることになる。

見学について

守福寺宝殿への公共交通は、中鉄バスの「足守農協前」バス停から徒歩約25分(岡山県)。公開の範囲や拝観の条件について、県の案内に記載はなく、ほかの公的な案内も確認できなかった。所在地は岡山市北区下足守。

Q&A

Q守福寺宝殿はいつ造られましたか?
A向拝柱の刻銘から、暦応元年(1338年)11月22日の建立とわかります。
Q守福寺宝殿は何でできていますか?
A花崗岩製の石造宝殿です。間口0.8メートル、奥行1.4メートル、高さ2.0メートルです(岡山県)。
Q守福寺宝殿は何を祀った祠ですか?
A刻銘によると王子権現を祀った祠です。平安時代後期の「備中国足守荘絵図」に描かれた「王子堂」が前身と推測されています。
Q守福寺宝殿はいつ重要文化財になりましたか?
A昭和36年(1961年)3月23日です。
Q守福寺宝殿への行き方は?
A中鉄バス「足守農協前」バス停から徒歩約25分です(岡山県)。

基本情報

名称守福寺宝殿(しゅふくじほうでん)
所在地岡山県岡山市北区下足守
指定区分重要文化財(建造物)
指定年昭和36年(1961年)3月23日指定
員数1基
寸法石造(花崗岩)、切妻造、妻入、向拝一間、間口0.8メートル、奥行1.4メートル、高さ2.0メートル
所有者守福寺
公開状況公開条件の公的案内なし

参考文献

守福寺宝殿(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/3002
守福寺宝殿(岡山県の文化財)
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/260675.pdf

最終更新日: 2026.10.06