藤野家住宅物置とは

藤野家住宅物置は、大阪府藤井寺市藤井寺二丁目にある明治中期(1883〜1897年)建築の土蔵造平屋建の物置で、平成24年(2012年)に登録有形文化財に登録された。

藤野家住宅物置は敷地の南辺、東の道具蔵と西の鳥小屋の間に、棟を東西に通して建つ。桁行3.7m、梁間2.8m、建築面積14㎡で、藤野家住宅の登録9件のなかで最も小さい建物である。屋根は切妻造の桟瓦葺。

北面は半間の幅を壁で囲わずに吹き放し、その奥の内部は土間の一室とする。外壁は土壁で、腰を竪板張とし、南と北の面に小窓を開けている。

藤野家住宅物置が登録された理由

藤野家住宅物置の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁はこの小さな物置を、屋敷地の背面の景観を整える建物と評価している。

藤野家住宅の正面は北の通りに向いており、南辺は屋敷の裏手にあたる。その裏手に、東から米蔵及び道具蔵、物置、鳥小屋が並ぶ。14㎡の物置は単独で目を引く建物ではないが、この3棟がそろって屋敷の後ろ側の輪郭をつくっている。

小さな附属屋まで登録されていることは、藤野家住宅の評価が一棟ごとの出来ばえだけでなく、主屋を中心に建物が四方を囲む屋敷全体の構えに向けられていることを示している。

藤野家住宅物置の見どころ

藤野家住宅物置で目を留めたいのは壁の仕上げである。屋敷の東側に並ぶ長屋や納屋は漆喰で白く塗られているが、この物置の外壁は土壁で、漆喰の上塗りをしていない。腰の竪板張は東の建物と共通しながら、壁の色は土のままである。

道に面した東の附属屋を白壁で整え、屋敷の裏手の小屋は土壁でまとめる。仕上げの違いは、建物の大きさや見られる度合いに応じて手のかけ方を変えた結果と考えられる。

北面の吹き放しは、屋敷の内側に向いた半間の軒下の空間になる。土間の一室と合わせて、雨に当てたくない道具や薪などを手軽に置いておく場所だったのだろう。用途について文化庁の解説は触れておらず、これは推測である。

藤野家住宅物置の見学

藤野家住宅は個人の住まいで、敷地の内は公開されていない。藤野家住宅物置は屋敷の南辺にあり、外からどの程度見えるかは確認できていない。

周囲の住宅の敷地に立ち入らないよう注意してほしい。屋敷までの行き方は藤野家住宅(藤井寺市)のページにまとめてある。

Q&A

Q藤野家住宅物置はいつ建てられましたか?
A明治中期(1883〜1897年)の小屋で、登録有形文化財への登録日は平成24年(2012年)8月13日です。
Q藤野家住宅物置の大きさは?
A桁行3.7m、梁間2.8mで、建築面積は14㎡です。藤野家住宅の登録9件のなかで最も小さい建物です。
Q藤野家住宅物置はどのような造りですか?
A土蔵造平屋建の切妻造桟瓦葺で、北面の半間を吹き放し、内部は土間の一室です。外壁は土壁で腰を竪板張とし、南北の面に小窓があります。
Q藤野家住宅物置は屋敷のどこにありますか?
A敷地の南辺で、東の道具蔵と西の鳥小屋の間に東西棟で建っています。
Q藤野家住宅物置は見学できますか?
A個人の住まいのため敷地内は非公開です。外からどの程度見えるかは確認できていません。

基本情報

名称藤野家住宅物置
所在地大阪府藤井寺市藤井寺2丁目447
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2012年8月13日(平成24年)登録
員数1棟
寸法桁行3.7m、梁間2.8m、建築面積14㎡
所有者個人
公開状況非公開(個人の住宅)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)藤野家住宅物置
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009348
文化遺産オンライン 藤野家住宅物置
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/230421
国指定文化財等データベース(文化庁)藤野家住宅東門及び長屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009345
藤井寺市 指定文化財一覧(国登録有形文化財)
https://www.city.fujiidera.lg.jp/soshiki/kyoikuiinkai/bunkazaihogo/fuziiderasinositeibunnkazai/1387941518613.html
文化庁 登録有形文化財(建造物)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/toroku_yukei.html

最終更新日: 2026.10.06