和泉市久保惣記念美術館茶室井筒とは

和泉市久保惣記念美術館茶室井筒は、大阪府和泉市内田町の和泉市久保惣記念美術館の庭園にある昭和12年(1937年)築造の石組みの井筒で、平成18年(2006年)に登録有形文化財に登録された。

井筒は井戸の口を囲む枠のことである。和泉市久保惣記念美術館茶室井筒は、梅見門の東方、広間の聴泉亭へ向かう外露地に置かれている。4個の御影石の自然石を組んで70センチ四方の枠をつくり、面積は0.49平方メートルほどになる。

文化庁の解説によれば深さは50センチ程度で、井戸としての働きは持たない。大阪文化財ナビは深さを40〜50センチ程度としている。水を汲むためではなく、露地の景色の一部として据えられた井筒である。

登録の理由と価値

登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、和泉市久保惣記念美術館茶室井筒が表千家残月亭の外露地にある井戸の配置を模倣し、外露地の空間を演出していると評価する。

使えない井戸をわざわざ据えたこと自体が、この茶室群の性格をよく表している。二代久保惣太郎は茶室の建物だけでなく、宗家の露地にある要素の位置関係まで写そうとした。井筒は、その徹底ぶりがもっとも端的に見える場所である。

見どころ

4個の石はいずれも加工を控えた自然石で、角を落として整えた切石の井筒とは表情が違う。石の継ぎ目や面の凹凸を見ると、枠を正方形に近づけながらも自然の形を残そうとした組み方が分かる。

位置関係にも目を向けたい。すぐ西には内露地へ通じる梅見門があり、大阪文化財ナビは井筒の左手、梅見門の先が内露地になると説明している。外露地の東寄りで、二つの露地の境目近くに置かれていることが分かる。

見学方法

和泉市久保惣記念美術館茶室井筒は聴泉亭の外露地の中にある。日曜日の聴泉亭公開の際に露地のどこまで入れるかは当日の案内によるとされ、美術館は保存のため立ち入れない場所があるとしている。

石組みは低く、縁に足を掛けたり腰を下ろしたりしないよう注意したい。茶室群の撮影は認められているが、三脚と自撮り棒は使えない。

Q&A

Q和泉市久保惣記念美術館茶室井筒とは何ですか?
A御影石の自然石4個を組んだ約70センチ四方の井筒です。聴泉亭へ向かう外露地に置かれています。
Q和泉市久保惣記念美術館茶室井筒は井戸として使えますか?
A使えません。文化庁の解説は深さ50センチ程度で、井戸としての機能は持たないとしています。景色としての井筒です。
Q和泉市久保惣記念美術館茶室井筒は何を写していますか?
A表千家残月亭の外露地にある井戸の配置を模倣しています。
Q和泉市久保惣記念美術館茶室井筒はどこにありますか?
A梅見門の東方、聴泉亭の外露地の東寄りです。梅見門の先が惣庵の内露地になります。
Q井筒はいつ造られましたか?
A文化庁のデータベースでは昭和12年(1937年)の築造で、聴泉亭・惣庵と同じ年です。

基本情報

名称和泉市久保惣記念美術館茶室井筒
所在地大阪府和泉市内田町3-6-12(和泉市久保惣記念美術館の庭園内)
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成18年(2006年)11月29日登録
員数1基
寸法石造、面積0.49平方メートル(約70センチ四方)
所有者和泉市
公開状況聴泉亭公開日の露地の立ち入り範囲による

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース:和泉市久保惣記念美術館茶室井筒
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006031
文化庁 国指定文化財等データベース:和泉市久保惣記念美術館茶室庭園
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/411/00004133
和泉市久保惣記念美術館:茶室「聴泉亭」の催し
https://www.ikm-art.jp/event/tearoom.html
大阪文化財ナビ:和泉市久保惣記念美術館茶室
https://osaka-bunkazainavi.org/bunkazai/%E5%92%8C%E6%B3%89%E5%B8%82%E4%B9%85%E4%BF%9D%E6%83%A3%E8%A8%98%E5%BF%B5%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8%E8%8C%B6%E5%AE%A4%E3%80%80%E6%83%A3%E5%BA%B5%E3%80%80%E8%81%B4%E6%B3%89%E4%BA%AD%E3%80%80%E6%A5%A0

最終更新日: 2026.09.24