旧床几山配水池とは

旧床几山配水池は、島根県松江市上乃木の床几山にある大正6年(1917年)のコンクリート造の配水池で、平成20年(2008年)4月18日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「きゅうしょうぎさんはいすいち」。

文化庁の記録では、コンクリート造で、面積1191平方メートル。登録番号は32-0072である。

監視路で東西に分けた2つの池

旧床几山配水池は、忌部浄水場から北へ約3.5キロメートル離れた床几山の山頂に築かれた(文化庁)。東西37メートル、南北32メートルの規模をもつコンクリート造の構造物で、中央に通した監視路を隔てて東西の2室に分け、天井は連続ヴォールトとする。監視路の入口には石貼の壁を立ち上げている。

創設当時の記録によれば、池は2つで、1池が長さ90尺(27.27メートル)、幅50尺(15.15メートル)、水深11尺5寸(3.48メートル)、2池あわせた有効貯水量は2,383立方メートルであった(松江市上下水道局)。池の水がよどまないよう、内部には5条の導水壁が築かれ、満水位は標高31.21メートルとされる。

工事の記録では、大正4年(1915年)4月に池の築造に取りかかり、大正5年(1916年)7月に主要工事を終えた。大正6年(1917年)12月に排水土管を敷設して、通水の準備が整っている(松江市上下水道局)。

登録有形文化財としての価値

文化庁は旧床几山配水池を松江市の創設水道施設のひとつとし、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録した。松江市の資料も、ポンプ室などが建て替えられたなかで、配水池そのものはほぼ当時のまま残ると記している。

見どころ

見るべきは監視路の入口である。コンクリートの構造物の中で、ここだけは石貼の壁を立ち上げて正面をつくっている(文化庁)。

天井の連続ヴォールトは、半円筒形の覆いを並べて池の上を塞ぐ構造で、山頂に置いた池を土や雨から守る役目を担った。監視路はその2室のあいだを貫いて、水面を見回るための通路となっていた。

見学について

旧床几山配水池は公園の中心にあり、監視路の入口の石貼の壁は園内から見ることができる。池の内部の公開について公的な案内は確認できなかった。

Q&A

Q旧床几山配水池はいつ造られましたか?
A大正6年(1917年)です(文化庁)。工事は大正4年(1915年)4月に始まり、大正5年(1916年)7月に主要部分が完成しました(松江市上下水道局)。
Q旧床几山配水池の大きさは?
A東西37メートル、南北32メートル、面積1191平方メートルのコンクリート造です(文化庁)。
Q旧床几山配水池にはどれだけの水をためられましたか?
A2つの池をあわせた有効貯水量は2,383立方メートルでした(松江市上下水道局)。
Q旧床几山配水池の中に入れますか?
A公園として開放されていますが、池の内部の公開について公的な案内は確認できませんでした。
Q旧床几山配水池が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成20年(2008年)4月18日です(文化庁)。

基本情報

名称旧床几山配水池(きゅうしょうぎさんはいすいち)
所在地島根県松江市上乃木1-1265
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成20年(2008年)4月18日登録
員数1所
寸法コンクリート造、面積1191㎡(東西37m、南北32m)
所有者松江市
公開状況公園として公開(池の内部の公開情報なし)

参考文献

旧床几山配水池(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00007124
床几山配水池 創設当時(松江市水道デジタルアーカイブ)
https://www.water.matsue.shimane.jp/files/uploads/history22_1.pdf
床几山配水池 築造工事(松江市水道デジタルアーカイブ)
https://www.water.matsue.shimane.jp/files/uploads/history12_1.pdf
第9回 床几山の水道施設と外灯(松江市)
https://www.city.matsue.lg.jp/material/files/group/34/column09.pdf

最終更新日: 2026.10.29