奥野省吾家住宅塀とは

奥野省吾家住宅塀は、島根県安来市伯太町母里にある昭和4年(1929年)建築の鉄筋コンクリート造の塀で、平成17年(2005年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「おくのしょうごけじゅうたくへい」。延長は45メートル、高さは約2メートルである。

奥野省吾家住宅塀は主屋と土蔵の北側にあり、敷地北辺の西半分を折れ曲がりながら区切って、主屋の北の庭をコの字形に囲む。文化庁は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録し、屋敷の構成に欠かせない要素と評価している。明治44年(1911年)の主屋・土蔵・裏長屋より18年遅れて加わった。

コンクリートで写した木の塀

奥野省吾家住宅塀の面白さは、鉄筋コンクリートで木造の塀の形を写しているところにある。文化庁の解説によると、塀は土台と柱の形をコンクリートで造り出し、柱の頂部を貫で結んだ形にしている。

土台・柱・貫は、本来は木の部材を組んで塀をつくるときの骨組みである。新しい材料に替えながら、見た目は在来の塀の構えを受け継いでいる。昭和の初めに、伝統の形と近代の材料をどう折り合わせたかを示す工作物である。

柱間のドイツ壁

柱と柱のあいだの壁は、ドイツ壁風の仕上げとする。ドイツ壁は、モルタルに小石などを混ぜて吹き付けたり塗り付けたりし、表面をざらざらとした粗い肌に仕上げる手法で、大正から昭和初期の洋風建築や住宅によく用いられた。

木造の塀の骨組みを写した柱と貫に、洋風のざらついた壁面を組み合わせる。和と洋が一つの塀のなかで並ぶところに、奥野省吾家住宅塀の時代の特徴が表れている。

奥野省吾家住宅塀の見学

奥野省吾家住宅塀は、敷地の北辺の西半分にあり、街道側の西の端に近い部分を含む。塀の一部は外から見える可能性があるが、どこまで見えるかは確かめられていない。内部公開の案内はない。

撮影の可否について公式の案内はない。塀が囲むのは個人の庭であるため、塀越しに庭をのぞき込んだり、敷地に立ち入ったりしないようにしたい。行き方は奥野省吾家住宅のページにまとめた。

Q&A

Q奥野省吾家住宅塀は見ることができますか?
A公開の案内はありません。敷地の北辺の西半分にあるため一部は外から見える可能性がありますが、見え方は確認されていません。
Q奥野省吾家住宅塀はいつ造られましたか?
A昭和4年(1929年)で、明治44年(1911年)の主屋より18年後に加わりました。
Q奥野省吾家住宅塀は何でできていますか?
A鉄筋コンクリート造で、土台・柱・貫の形をコンクリートで造り出しています。
Q奥野省吾家住宅塀の大きさは?
A延長45メートル、高さ約2メートルで、主屋の北の庭をコの字形に囲みます。
Q奥野省吾家住宅塀の壁の仕上げは?
A柱間の壁はドイツ壁風の粗い仕上げです。

基本情報

名称奥野省吾家住宅塀(おくのしょうごけじゅうたくへい)
所在地島根県安来市伯太町母里188
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成17年(2005年)登録
員数1基
寸法延長45メートル、高さ約2メートル(鉄筋コンクリート造)
所有者文化庁データベースに記載なし
公開状況公開の案内なし

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)奥野省吾家住宅塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004625
島根県 登録有形文化財(建造物)一覧
https://www.pref.shimane.lg.jp/life/bunka/bunkazai/shimane/tourokubunkazai2.html
安来市 安来市内登録有形文化財一覧表(PDF)
https://www.city.yasugi.shimane.jp/kurashi/bunka/bunkazai/sibunkazai.data/tourokubunkazai.pdf

最終更新日: 2026.10.06