新井家住宅旧蚕室とは
新井家住宅旧蚕室は、東京都調布市入間町1丁目にある明治時代中期(1883〜1897年)の養蚕のための建物で、平成26年(2014年)4月25日に国の登録有形文化財に登録された。読みは「あらいけじゅうたくきゅうさんしつ」。
蚕室は蚕を飼うための建物をいう。新井家住宅旧蚕室は外蔵の東隣に、棟を東西に通して並び建つ木造2階建で、戦後に別の用途へ転用され、昭和時代中期(1946〜1965年)に改修を受けている。名前に「旧」が付くのはそのためである。
新井家住宅旧蚕室が伝えるもの
文化庁の解説は、新井家住宅旧蚕室を、東京の近郊で近代に営まれた養蚕業の姿を伝える遺構と位置づけている。新井家住宅の5件のうち、農家の生業そのものを示す建物はこの1棟だけで、住まいと蔵だけでは見えない明治の暮らしの一面を補っている。
登録の基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。前庭をはさんで主屋と向き合う外蔵と並び、屋敷の表側の景色をつくっている。
新井家住宅旧蚕室のつくり
建築面積は41平方メートル。屋根は切妻造の鉄板葺で、建物の周囲にはガラス戸を立て、その下の腰の部分を下見板張とする。四方を建具で開け閉めできるつくりで、明るさと風通しを調えやすい。蚕の飼育では温度と湿気、換気の管理が欠かせないとされ、周りをぐるりとガラス戸で囲む姿は、蚕室としての出自をよく示している。
戦後に転用された際、内部には間仕切りや天井が新たに設けられた。一方で、屋根を支える小屋組などは建てられた当初の構造をよく残している。外まわりのガラス戸と下見板の腰、そして天井の上に残る明治の骨組みが、新井家住宅旧蚕室の見どころである。
転用後に何に使われたのかは、公表された資料からは分からない。
新井家住宅旧蚕室の見学
新井家住宅旧蚕室は屋敷林に囲まれた私有地の中にあり、内部公開や撮影についての案内は見当たらない(2026年10月確認)。小屋組は天井の上にあたるため、公開の機会があっても見られるとは限らない。行き方と問い合わせ先は新井家住宅のページにまとめてある。
Q&A
- 新井家住宅旧蚕室はいつ建てられ、いつ登録有形文化財になりましたか?
- 明治時代中期(1883〜1897年)の建築で、昭和時代中期(1946〜1965年)に改修されています。平成26年(2014年)4月25日に国の登録有形文化財に登録されました。
- 新井家住宅旧蚕室とはどんな建物ですか?
- 蚕を飼うための木造2階建の建物です。文化庁は、東京の近郊で近代に営まれた養蚕業の様子を伝える遺構と評価しています。
- 新井家住宅旧蚕室はなぜ「旧」蚕室なのですか?
- 戦後に別の用途へ転用され、内部に間仕切りや天井が設けられたためです。屋根を支える小屋組などは当初の構造をよく残しています。
- 新井家住宅旧蚕室の外観の特徴は?
- 切妻造の鉄板葺で、周囲にガラス戸を立て、腰を下見板張としています。外蔵の東隣に、棟を東西に通して並んでいます。
- 新井家住宅旧蚕室は見学できますか?
- 内部公開の案内は見当たりません(2026年10月確認)。私有地の中にあり、道からの見え方も確認できていません。
基本情報
| 名称 | 新井家住宅旧蚕室 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都調布市入間町1-4 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成26年(2014年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造2階建、建築面積41平方メートル |
| 所有者 | 新井家(文化庁データベースでは空欄) |
| 公開状況 | 非公開(公開の案内なし) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)新井家住宅旧蚕室
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009926
- 文化遺産オンライン 新井家住宅旧蚕室
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/274993
- 国指定文化財等データベース(文化庁)新井家住宅外蔵
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009925
- 調布市 調布市内の指定・登録文化財一覧(PDF、令和8年4月1日現在)
- https://www.city.chofu.lg.jp/documents/2369/bunnkazai08.pdf
最終更新日: 2026.10.01