蜂谷ビルとは

蜂谷ビル(旧東洋捕鯨株式会社下関支店)は、山口県下関市岬之町の関門海峡に突き出す岬の上に、大正15年(1926年)に東洋捕鯨株式会社の下関支店として建てられた煉瓦造の事務所建築で、平成25年(2013年)3月29日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「はちやびる(きゅうとうようほげいかぶしきがいしゃしものせきしてん)」(文化庁、山口県)。

文化庁の記録では、煉瓦造及び鉄筋コンクリート造2階建一部地階付、建築面積234平方メートルで、昭和43年(1968年)に増築された。登録番号は35-0072で、山口県の文化財要録では所有者は個人である。日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」の構成文化財でもある(日本遺産ポータルサイト)。

捕鯨の町下関と東洋捕鯨

山口県によれば、東洋捕鯨株式会社は明治42年(1909年)に設立され、昭和9年(1934年)に企業合併で日本捕鯨株式会社となり、日本初の南氷洋捕鯨の船団を送り出すに至った、捕鯨事業の中核を担った会社の一つである。大阪市に本社を置き、この建物はその支店として建てられた。

山口県は、戦前・戦後を通じて捕鯨関連産業を中軸に国内有数の地位を築いた下関の捕鯨業の隆盛を偲ばせる事務所建築と紹介している。建物の北側の鉄筋コンクリート造部分は、昭和43年と昭和53年(1978年)の増築である(山口県)。

登録有形文化財としての価値

蜂谷ビルは「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。山口県は、幾何学をモチーフとした柱頭飾りや付柱、整然と並ぶ縦長の窓など様式建築の名残をもち、下関の捕鯨業の隆盛を偲ばせる建物と評価している。

見どころ

蜂谷ビルの煉瓦造部分は、スラブや一部の柱・間仕切を鉄筋コンクリートとした煉瓦造で、外壁はモルタル仕上げとし、2階を通した柱形の頂部に幾何学形態の装飾を付ける。窓の間の方立はタイル貼りである(文化庁、山口県)。

内部は改修されているが、後から張られた天井の上に建築当初の天井の中心飾りなどが残る(文化庁)。日本遺産ポータルサイトは、煉瓦造の表面に煉瓦タイルを貼った珍しい建物と紹介している。

見学について

蜂谷ビルは個人所有の建物で、一般公開の案内は確認できなかった(山口県)。所在地は下関市岬之町3-21他で、外観は周辺の道路から見られる。

Q&A

Q蜂谷ビルはいつ建てられましたか?
A大正15年(1926年)で、北側の鉄筋コンクリート造部分は昭和43年と53年の増築です(山口県)。
Q東洋捕鯨株式会社とはどんな会社ですか?
A明治42年設立の捕鯨会社で、合併後の日本捕鯨は日本初の南氷洋捕鯨船団を送り出しました(山口県)。
Q蜂谷ビルの外観の特徴は?
Aモルタル仕上げの外壁に、2階通しの柱形の頂部の幾何学形の装飾、タイル貼りの方立があります(文化庁)。
Q蜂谷ビルの内部に当初のものは残っていますか?
A後補の天井の上に建築当初の天井中心飾りなどが残ります(文化庁)。
Q蜂谷ビルが登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成25年(2013年)3月29日です。

基本情報

名称蜂谷ビル(旧東洋捕鯨株式会社下関支店)(はちやびる(きゅうとうようほげいかぶしきがいしゃしものせきしてん))
所在地山口県下関市岬之町3-21他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)3月29日登録
員数1棟
寸法煉瓦造及び鉄筋コンクリート造2階建一部地階付、建築面積234平方メートル
所有者個人
公開状況公開の案内なし(外観は道路から)

参考文献

蜂谷ビル(旧東洋捕鯨株式会社下関支店)(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009536
蜂谷ビル(旧東洋捕鯨株式会社下関支店)(山口県の文化財)
https://bunkazai.pref.yamaguchi.lg.jp/sp/bunkazai/summary.asp?mid=110211
蜂谷ビル(日本遺産ポータルサイト)
https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/culturalproperties/result/3474/

最終更新日: 2026.10.11