曼陀羅寺とは

曼陀羅寺は、愛知県江南市前飛保町にある西山浄土宗の寺院で、寛永9年(1632年)に再建された正堂と、江戸時代中期の書院が国の重要文化財に指定されている。通称を「飛保の曼陀羅寺」といい、江南市は尾北地方で最も格式の高い霊場と紹介している。

江南市によれば、開山は藤原師継の八男で後醍醐天皇の母の弟にあたる天真乗運上人で、後醍醐天皇の勅願により、正堂を紫宸殿に擬して多くの伽藍を創建し、元徳元年(1329年)に竣工した。文化庁は、寺がはじめ円福寺と称したと記している。寺域は13,000坪で、檜皮葺の正堂を中心に庫裏、大書院、小書院、曼陀羅堂などが建ち並び、山内には8か寺の塔頭がある。

正堂と書院

正堂は寛永9年(1632年)、阿波国の大名蜂須賀家政が、幼いころに塔頭の本誓院で学んだ縁で再建し寄進した(江南市)。文化庁は、紫宸殿に擬して建てたという由緒が、平面や簡素な構造意匠にうかがわれる興味深い遺構だと評価している。

書院は正堂の裏手に続く客間で、文化庁の記録では寛文3年から延宝2年(1663〜1674年)の建立である。江戸時代には将軍の巡見使の接待に使われ、慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いの際には池田輝政らがここで軍議を開いたと伝わる(江南市)。正堂は昭和32年(1957年)、書院は昭和37年(1962年)に指定された。

藤まつりと参拝

寺域の一部は曼陀羅寺公園として整備され、11種類約60本の藤が植えられた「曼陀羅寺の藤」で知られる(江南市)。江南市観光協会によれば、毎年4月下旬から5月上旬にこうなん藤まつりが開かれ、2026年は4月17日から5月3日に、広さ4,700平方メートル、最長75メートルの藤棚で開催された。期間中は無料シャトルバスや臨時駐車場が用意される。

正堂と書院の内部の公開について、公的な案内は見当たらない。藤まつりの会場の曼陀羅寺公園の所在地は江南市前飛保町寺町202である(江南市観光協会)。

参考文献

曼陀羅寺正堂(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1254
曼陀羅寺書院(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1255
曼陀羅寺(江南市)
https://www.city.konan.lg.jp/kurashi/kankou/1005438/1003087.html
曼陀羅寺正堂(江南市)
https://www.city.konan.lg.jp/kurashi/kankou/1004830/1004042/1003962/1003963/1004034.html
曼陀羅寺書院(江南市)
https://www.city.konan.lg.jp/kurashi/kankou/1004830/1004042/1003962/1003963/1004037.html
第61回こうなん藤まつり(江南市観光協会)
https://www.konan-kankou.jp/?p=6041

最終更新日: 2026.10.05

基本情報

名称曼陀羅寺
所在地愛知県江南市前飛保町
所有者曼陀羅寺
指定重要文化財 2件
座標35.34943, 136.85646