猿投山の球状花崗岩とは:菊石と呼ばれる岩
猿投山の球状花崗岩(さなげやまのきゅうじょうかこうがん)は、愛知県豊田市の猿投山にある、球状の構造をもつ花崗岩の露頭で、昭和6年(1931年)2月20日に国の天然記念物に指定された。
文化庁の記録では、指定基準は岩石・鉱物・化石の産出状態と、岩石の組織である。管理団体は豊田市で、昭和6年(1931年)3月27日に定められた。所在地は豊田市加納町と記録されている。
文化庁の指定説明によると、俗に「菊石」と呼ばれている。豊田市の観光協会も、黒雲母花崗岩の中に白い菊の花のような紋様が現れることから菊石と呼ばれると紹介している。
猿投山の球状花崗岩の成り立ちと構造
文化庁の指定説明によると、猿投山の球状花崗岩は、猿投山をつくる粗粒の黒雲母花崗岩を貫いて一つの岩脈のように分布する。ただし周囲の母岩とのあいだで岩質は少しずつ移り変わっている。
岩そのものは細粒の黒雲母花崗岩で、中に直径4から8センチメートルの球状体を含む。球状体は核部と周辺部からなる。核部はやや黒く、石英・正長石・黒雲母の粒の集まりである。周辺部は白く、正長石・パーサイト長石・微斜長石・黒雲母・石英が放射状に並ぶ。この放射状の周辺部が、断面を菊の花のように見せている。
球状体は、2から3センチメートルの間隔で岩の全面に分布する。文化庁は、このような球状構造をもつ花崗岩はきわめてまれであるとしている。
猿投山の球状花崗岩の見どころ:川床に現れる露頭
文化庁の指定説明では、露頭は幅2から3メートル、長さ約10メートルで、北北西から南南東の方向に川を横切り、河床と右岸に現れている。指定説明はこの川を籠川としているが、豊田市の観光協会は猿投山の中腹を流れる広沢川の露頭として紹介しており、記述が分かれている。
観光協会によると、最も美しく見えるのは、清流の水面から菊の花が浮かび上がるように見える露頭の部分である。岩の表面に目を近づけ、黒い核と白い放射状の縁取りが一つの球をつくっている様子を確かめたい。
猿投山の球状花崗岩の見学方法
豊田市の観光協会によると、猿投山の球状花崗岩は終日見学でき、見学は無料。無料の駐車場(50台)とトイレがある。所在地は豊田市猿投町鷲取と案内されている。
交通は、名鉄豊田市駅から名鉄バスで「猿投登山口」下車、徒歩約50分。車では猿投グリーンロード猿投インターチェンジから北へ約30分。天然記念物のため、岩を叩いたり削ったりしてはならない。問い合わせは豊田市文化財課(0565-32-6561)。
Q&A
- 猿投山の球状花崗岩はいつ天然記念物になりましたか?
- 昭和6年(1931年)2月20日に国の天然記念物に指定されました。管理団体は豊田市です。
- 菊石とは何ですか?
- 猿投山の球状花崗岩の通称で、岩の断面に菊の花のような放射状の紋様が現れることから呼ばれています。
- 猿投山の球状花崗岩の球の大きさは?
- 文化庁の指定説明によると、直径4から8センチメートルで、2から3センチメートルの間隔で分布しています。
- 猿投山の球状花崗岩は見学できますか?
- 終日見学でき、無料です。駐車場があります。
- 猿投山の球状花崗岩への行き方は?
- 名鉄豊田市駅から名鉄バスで「猿投登山口」下車、徒歩約50分です。
基本情報
| 名称 | 猿投山の球状花崗岩(さなげやまのきゅうじょうかこうがん) |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県豊田市加納町 |
| 指定区分 | 天然記念物 |
| 指定年 | 昭和6年(1931年)2月20日指定 |
| 員数 | 文化庁データベースに記載なし |
| 寸法 | 露頭:幅2から3メートル、長さ約10メートル。球状体の直径4から8センチメートル |
| 所有者 | 管理団体:豊田市 |
| 公開状況 | 終日見学可、無料 |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「猿投山の球状花崗岩」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/401/1417
- 文化遺産オンライン「猿投山の球状花崗岩」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/205533
- ツーリズムとよた「猿投山の球状花崗岩」
- https://www.tourismtoyota.jp/spots/detail/48/
- ツーリズムとよた「猿投神社」
- https://www.tourismtoyota.jp/spots/detail/244/
最終更新日: 2026.09.27