照空予習室とは

旧陸軍高射砲第二連隊照空予習室は、千葉県柏市根戸にある昭和13年(1938年)頃の旧陸軍の防空訓練施設で、令和6年(2024年)3月6日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「きゅうりくぐんこうしゃほうだいにれんたいしょうくうよしゅうしつ」。

文化庁の記録では、鉄筋コンクリート造2階建で、建築面積128平方メートル。昭和42年(1967年)に改修されている。登録番号は12-0323である。

人工の空で照空灯の操作を訓練した建物

旧陸軍高射砲第二連隊照空予習室は、高射砲第二連隊の跡地に建つ防空訓練施設である(文化庁)。柏市によれば、連隊は昭和10年(1935年)に市川市に開設され、昭和13年(1938年)に現在の柏市根戸へ移った。照空予習室は、この移転にあわせて新築された一連の陸軍施設のひとつと考えられている。

柏市によれば、内部は当初、2階の床や間仕切りのない吹き抜けの一室で、壁と天井に帆布を張り、白・橙・青色の間接照明で時間帯の異なる空をつくりだした。そこに投影機で飛行機の像を映して動かし、敵機に見立てて照空灯の操作や射撃の指令を訓練した。

屋上は測遠器の訓練所で、西面に残る一対のクレーンの支柱で重い測遠器を昇降した(文化庁、柏市)。

登録有形文化財としての価値

文化庁は、特殊な用途の旧軍施設の遺構として貴重であるとして、「再現することが容易でないもの」に登録した。柏市によれば、同様の建物は全国でも数棟しか建てられず、現存するのは柏市と兵庫県加古川市の2棟のみである。

戦後は消防分署に

柏市によれば、戦後しばらく空き家となったのち、昭和42年(1967年)に消防分署となり、このとき2階の床や正面のシャッターが新設された。1階は平成21年(2009年)まで消防分署として使われ、2階は平成27年(2015年)まで地元の町会などの事務室として使われた。

見どころ

西面に角のように伸びる一対のクレーンの支柱と、東面の屋上へ上がる階段が見どころである(柏市)。

見学について

柏市によれば、建物への立ち入りはできない。連隊の敷地割りは周辺の街区や通りに引き継がれており、照空予習室はその要所に建つ地域のランドマークとなっている。

Q&A

Q照空予習室はいつ建てられましたか?
A昭和13年(1938年)頃です(文化庁)。
Q照空予習室では何をしていましたか?
A帆布の空に飛行機の像を映し、照空灯の操作や射撃の指令を訓練しました(柏市)。
Q照空予習室はなぜ貴重なのですか?
A特殊な用途の旧軍施設で、同様の建物は柏市と兵庫県加古川市の2棟しか残っていないからです(文化庁、柏市)。
Q照空予習室の中に入れますか?
A建物への立ち入りはできません(柏市)。
Q旧陸軍高射砲第二連隊照空予習室が登録有形文化財になったのはいつですか?
A令和6年(2024年)3月6日です(文化庁)。

基本情報

名称旧陸軍高射砲第二連隊照空予習室(きゅうりくぐんこうしゃほうだいにれんたいしょうくうよしゅうしつ)
所在地千葉県柏市根戸443-3
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和6年(2024年)3月6日登録
員数1棟
寸法鉄筋コンクリート造2階建、建築面積128㎡
所有者柏市
公開状況建物内部への立ち入り不可(柏市)

参考文献

旧陸軍高射砲第二連隊照空予習室(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00014746
旧陸軍高射砲第二連隊 照空予習室(柏市)
https://www.city.kashiwa.lg.jp/bunka/about_kashiwa/culture/rekishi/shiteibunkazai/torokuyukei/syoukuyosyusitu.html

最終更新日: 2026.10.20