阿久津家住宅(糸沢本陣)とは

阿久津家住宅(糸沢本陣)は、福島県南会津郡南会津町糸沢にある江戸時代末期の旧家の屋敷で、主屋と安政6年(1859年)建築の米蔵の2棟が平成10年(1998年)9月2日に国の登録有形文化財に登録されている(文化庁)。読みは「あくつけじゅうたく(いとざわほんじん)」。

文化庁の解説によれば、阿久津家は旧日光街道沿いの旧家で、この地域の交易の中心を担い、「問屋本陣」とも呼ばれて親しまれてきた。福島県の一覧では、2棟とも個人の所有である。

糸沢を通った街道

文化遺産オンラインの解説では、会津若松城下から下野今市に至る130km余りの下野街道は、南山通り・日光街道とも呼ばれ、関東側では会津西街道と呼ばれた。会津から江戸への最短の道で、会津藩の江戸廻米の輸送路となり、会津藩や新発田藩・村上藩などの参勤交代にも使われたという。

阿久津家住宅(糸沢本陣)の旧日光街道は、この道の別称にあたる。宿場の本陣と荷継ぎの問屋を兼ねたことが「問屋本陣」の呼び名に表れていると読めるが、阿久津家が務めた役職の詳細を記した公的資料は確認できなかった。

屋敷に残る2棟

主屋は敷地のやや奥まった位置に建つ平屋で、間口16間半、奥行9間の規模をもつ。もとは茅葺で、いまは鉄板で葺かれている(文化庁)。

阿久津家住宅(糸沢本陣)では、かつて6棟の蔵が主屋を取り囲んでいた。いま登録されているのはそのうちの米蔵1棟で、屋敷地の東北部に建つ土蔵造2階建である。棟木の墨書から20代当主の代の建築と分かる(文化庁)。各棟の構造は、それぞれのページで扱っている。

見学について

阿久津家住宅(糸沢本陣)は個人の住まいで、内部公開や見学受け入れの公的な案内は確認できなかった。訪れる場合は敷地に立ち入らず、外から控えめに眺めるにとどめたい。

最寄り駅は会津鉄道会津線の七ヶ岳登山口駅で、主屋までは直線で約850メートルある(文化庁データベースの座標による)。

参考文献

阿久津家住宅(糸沢本陣)主屋(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00000628
阿久津家住宅(糸沢本陣)米蔵(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00000629
下野街道(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/140124
福島県 登録有形文化財(建造物)一覧 令和8年4月1日現在(福島県)
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/748318.pdf

最終更新日: 2026.11.02

基本情報

名称阿久津家住宅(糸沢本陣)
所在地福島県南会津郡南会津町糸沢字居平1949
所有者個人
指定登録有形文化財 2件
座標37.13162, 139.71566