袴腰とは

袴腰は、鐘楼などの建物の下部を囲う、裾に向かって末広がりに開いた壁である。袴をはいた腰のような形に見えることからの名とされる。板張りや漆喰塗りでつくり、上に梵鐘を吊る上層を載せる。

袴腰を付けた鐘楼は、下部が囲われるため外から見ると二階建てのように見え、記録では「袴腰付」と書かれる。四本柱の吹き放しの鐘楼に比べて、下部が安定して見え、重厚な外観になる。袴腰の内部は物置などに使われることがある。

記録と実物で見分ける手がかり

記録では、鐘楼の形式の中に「袴腰付」と書かれる。大阪府河内長野市の金剛寺鐘楼は、桁行三間、梁間二間、袴腰付、入母屋造、本瓦葺の重要文化財である。兵庫県丹波市の慧日寺鐘楼は、低い乱石積基壇に建つ袴腰付の方一間形式の鐘楼で、たちが高く存在感があると評価されている。

現地では、鐘楼の下部が裾広がりの壁で囲われているかを見る。下部が垂直な壁で囲われているものや、腰板を張っただけの吹き放しのものは、袴腰とは呼ばない。

参考文献

金剛寺鐘楼|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2192
慧日寺鐘楼|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00010326

最終更新: 2026.09.26