八脚門とは

八脚門は、中央に棟を支える本柱を四本並べ、その前後に控柱を四本ずつ、計八本立てた門である。宮城県の解説は、八脚門の柱は十二本あり、中央の四本が本柱、前後各四本の柱が控柱で、この計八本の控柱をもつ門を八脚門というと説明している。本柱のうち中央の二本のあいだに扉を吊り、通路とする。「やつあしもん」とも読み、八足門とも書く。

正面の柱間が三間となり、中央の一間を通路、左右の間に仁王像などを安置することが多い。そのため寺院の仁王門の形式として広く用いられた。近い形式の四脚門は、本柱二本の前後に控柱を二本ずつ、計四本立てた門で、八脚門はそれを一回り大きくした形にあたる。

記録と実物で見分ける手がかり

記録では、形式名として「八脚門」と書かれる。岐阜県各務原市の貞照寺門は、入母屋造銅板葺で正面と背面に千鳥破風と軒唐破風を付けた八脚門で、仁王像を安置すると記録される。青森県八戸市の小田八幡宮八脚門は、神仏分離までは仁王門と呼ばれた門で、嘉永7年(1854年)の建立とされる。観光庁の解説は、成田山新勝寺の仁王門を天保2年(1831年)に建てられた八脚門として紹介している。

現地では、門の柱を数える。中央に四本の本柱が並び、その前後に控柱が四本ずつ立っていれば八脚門である。門の上に二階がある楼門や二重門でも、下層の柱の構成から八脚門の形式を読み取れる場合がある。

参考文献

三十三間堂官衙遺跡現地説明会資料|宮城県
https://www.pref.miyagi.jp/site/maizou/33gendou.html
小田八幡宮八脚門|青森県
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kyoiku/e-bunka/juho_kenzoubutu_49.html
成田山新勝寺 仁王門|観光庁 地域観光資源の多言語解説文データベース
https://www.mlit.go.jp/tagengo-db/en/H30-00413.html
貞照寺門|国指定文化財等データベース(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005611

最終更新: 2026.09.26