井籠蔵とは
井籠蔵は、角材を井桁状に水平に積み上げ、隅で互いに組み合わせて壁をつくった蔵である。「せいろうぐら」と読む。柱を立ててその間に土壁を塗る一般の土蔵造とは構造が異なり、積み上げた木材そのものが壁となって建物を支える。
同じく木材を積み上げて壁をつくる形式に、断面が三角形の校木を積む校倉がある。井籠蔵は角材を用いる点で区別される。外側を土や漆喰で塗り込めて防火性を高めることが多く、その場合は外観からは土蔵造と見分けにくい。
記録と実物で見分ける手がかり
長野県上田市の旧佐藤家住宅(藤本)文庫蔵は、文書や家財などを納めた二階建の蔵で、置屋根形式の桟瓦葺とし、壁は角材を積み上げたいわゆる井籠蔵で、外壁を漆喰塗仕上げとすると記録される。記録は、敷地の景観をつくる貴重な構造の蔵と評価している。
外観だけでは構造が分からないため、記事では記録の構造の記述に従いたい。内部に入れる場合は、壁の内側に角材が水平に積み重なっているかを確かめるとよい。
参考文献
- 旧佐藤家住宅(藤本)文庫蔵|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015014
最終更新: 2026.09.27