隅櫓とは
隅櫓は、城の曲輪(区画)の隅に建てる櫓である。石垣が折れ曲がる角の上に置かれ、二つの方向の塀や石垣の外を見張り、近づく敵を防ぐ。外壁には、鉄砲や矢を放つための狭間や、石垣を登る敵に石を落とす石落しを備えることが多い。
規模は、二重二階や二重三階のものが多く、城によっては三重の大きな隅櫓も建てられた。天守が失われた城でも、隅櫓が残り、城の姿を伝えている例は少なくない。記録では、「二重三階、本瓦葺」のように重数と階数で規模が書かれる。重は外から見た屋根の数、階は内部の床の数である。
記録と実物で見分ける手がかり
愛知県の名古屋城西南隅櫓は、慶長17年(1612年)ごろの建築とされる二重三階、本瓦葺の隅櫓で、重要文化財に指定されている。大阪城には、元和6年(1620年)建立の千貫櫓・乾櫓などの櫓が残り、大手門や塀とともに重要文化財となっている。愛媛県の松山城南隅櫓は、連立式天守の西南隅に建つ二重二階の櫓で、下層の外側の各隅に庇付の石落しを付け、上層に高欄を回す。この櫓は昭和42年(1967年)に復元されたもので、登録有形文化財である。
江戸時代から残る隅櫓と、近代以降に復元された隅櫓がある。記事では、記録の年代と指定・登録の区分を確かめ、どちらかを明記したい。
参考文献
- 大阪城 大手門|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2114
- 名古屋城 西南隅櫓|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/102/1184
- 松山城南隅櫓|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012995
最終更新: 2026.09.27