川端家住宅井戸屋形とは
川端家住宅井戸屋形は、群馬県藤岡市立石新田の川端家の主屋の西側で井戸を覆う四方吹放しの小さな建物で、昭和10年(1935年)に建てられ、平成13年(2001年)に国の登録有形文化財となった。
湯殿の背面に連続して建ち、棟を南北に通す切妻造・桟瓦葺の屋根をかける。建築面積は9.9平方メートルで、湯殿と同じ規模である。
「井戸屋形」は井戸の上に架けた屋根付きの覆いを指す。壁を設けず、屋根だけで井戸を雨や落ち葉から守る形式である。
川端家住宅井戸屋形の登録理由 ― 大きな屋敷の水まわり
川端家住宅井戸屋形は、登録基準「造形の規範となっているもの」により登録有形文化財となった。
文化庁は、簡素な形式ながら大規模な屋敷の水まわりの施設であり、生活空間の構成上欠かせないと評価している。広い屋敷で暮らす大家族と使用人の生活は、この井戸の水に支えられていた。
湯殿と一続きに建てられている点も重要である。井戸で汲んだ水をすぐ隣の風呂へ運べる配置で、主屋の土間から湯殿、井戸屋形へと、水にかかわる作業が短い動線でつながっている。
川端家住宅井戸屋形の見どころ ― 玉石で囲んだ井戸端
川端家住宅井戸屋形の中央には井戸があり、その四周には玉石をめぐらせて段差をつくっている。井戸端の床を一段高く、あるいは低く区切ることで、こぼれた水を受け流し、足もとを保つ工夫と考えられる。
四方を吹き放しにしているため、どの方向からも井戸に近づける。屋根を支える柱だけが立つ軽い構えで、湯殿の真壁造と比べると、さらに簡素なつくりである。
同じ年に建てられた湯殿とは規模も屋根の形式もそろい、二つの建物が南北に連なって一つの水まわりをつくっている。並んだ切妻屋根の連なりに注目したい。
川端家住宅井戸屋形の見学
川端家住宅井戸屋形は主屋の裏手にあり、屋敷の外から見ることはできない。屋敷は現在も住まいであり、一般公開はしていない。
所有者は撮影や催しなどの利用を完全予約制で受け付けている。生活の場に近い水まわりの建物を見られるかどうかは、申し込みの際に尋ねてほしい。
屋敷の沿革や交通は、川端家住宅のページを参照のこと。
Q&A
- 川端家住宅井戸屋形とはどのような建物ですか?
- 井戸の上に屋根を架けた四方吹放しの建物で、切妻造・桟瓦葺、建築面積は9.9平方メートルです。昭和10年(1935年)に建てられました。
- 川端家住宅井戸屋形はどこにありますか?
- 主屋の西側で、湯殿の背面に連続して建っています。
- 川端家住宅井戸屋形の井戸のまわりはどうなっていますか?
- 中央に井戸があり、その四周に玉石をめぐらせて段差をつくっています。
- 川端家住宅井戸屋形が登録有形文化財になった理由は何ですか?
- 大規模な屋敷の水まわりの施設として生活空間の構成に欠かせない点が評価され、平成13年(2001年)に「造形の規範となっているもの」として登録されました。
- 川端家住宅井戸屋形は見学できますか?
- 主屋の裏手にあり外からは見えません。屋敷は非公開で、見学の可否は完全予約制の利用時に所有者へ確認が必要です。
基本情報
| 名称 | 川端家住宅井戸屋形 |
|---|---|
| 所在地 | 群馬県藤岡市立石新田391 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 2001年(平成13年) |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積9.9m² |
| 所有者 | 川端保全社 |
| 公開状況 | 非公開(私邸。撮影・催事などの予約制利用のみ) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)川端家住宅井戸屋形
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002126
- 藤岡市 指定文化財一覧
- https://www.city.fujioka.gunma.jp/soshiki/kyoikuiinkai/bunkazaihogo/2/3/1095.html
- 川端家 Kawabata House(川端保全社 公式サイト)
- https://kawabatake.jp/
最終更新日: 2026.09.16